第23話
ビューヘルンの声で一斉に戦闘態勢を取った。ベチャリリスはビューヘルンに瓜二つな顔立ちに身長、違いは髪の色は黒で髪型はフォルムボリュームショート、黒の瞳に服装が黒の袖付き
『警戒せずとも良い、今は戦えぬでな。』
その一言で全員が顔を見合せる。
『主様からの命令でここでの戦闘を禁止されておるのじゃ。』
「主様?」
『ん?主様に会いに来たのじゃろ?奥の部屋で仕事中じゃが、主らが来たら通せと命を受けておる。』
「主様ってもしかして総本部長?」
『他に誰だおるのじゃ?』
もう一度顔を見合わせ戦闘態勢をアイリとミイナ以外が解除した。
「何故、私達一族を因子で襲わせた!?」
「そのせいでお父さん達が!!」
アイリとミイナの怒りは尤もだ。
『…我は一年前から目覚めておった、前の主様の命により高い魔力の者を探し屠った、ただそれだけの事じゃ。』
「ただそれだけって!!」
「貴女は意思がある!止めれたはず!」
『確かに意思は有れど、所詮は道具じゃ、主な判断は使用者に委ねられる。』
「「だからって言って!」」
『敵討ちをしたいなら後で相手をするのじゃ。だが今はその刃は一旦納めて欲しいのじや。』
俺がアイリとミイナの肩に手を置き納めるように促し、説明を求めた。
「前の主様と言ったな、詳しく話してくれ。」
『…良かろう、前の主様は、デーモン族とヒューマンの混血、そのことで虐げられて生きておったのじゃが、ある日我と契約してから全てに復讐を誓い、因子の力を使い強い魔力持ちの者を襲わせ、殺した者たちの魔力を奪い因子に吸わせておったのじゃ、じゃがお主達と因子の戦いの次の日、今の主様と我等が戦い、負けたのじゃ。本来負けた時点で我は眠りにつくのじゃが、新たな契約により今ここに居るのじゃ。』
「総本部長って確かクラスSSSの中でもトップだったよな。」
『うむ、あれほど強き者を見たことがないのじゃ、我も複数の因子を使い必死に抵抗したのじゃが、因子で操った全ての者を奪われてはどうにもならぬのじゃ、正に規格外と言えるのじゃ。』
「奪った魔力はまだ有るのか?」
『負けた時に四散してしもうたのじゃ、…そろそろ良いじゃろ?』
「あぁ。」
『では付いて来るがよい。』
背を向け歩き出したベチャリリスだが、割烹着の隙間、
「お前!割烹着の下何も着てないのか!!」
首だけ振り返り『ん?あぁそうじゃ、主様の命令でな、たしか…裸エプロンなる物の次に流行らせたいと言っておったな。』
「いや、流行らないだろそれ!」
『我も同意見なのじゃ。』
と言い部屋の奥のドアの前に立ちノックをする。
【コンコン】『主様、予約のPT太陽はフリーダムが参りましたのじゃ』
「は~い、入って来て良いよ。」
扉の向こう側から女性の声が聞こえ、ベチャリリスがドアを開け全員が部屋に入ると、ビューヘルンが驚いて声を荒らげた。
「お!お主は!!リューデ・ゼ!!!」
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