自称聖剣を手入れたら呪われた、イヤお前邪剣だから！

第18話

アイリ、ミイナの驚愕するほどの攻撃力と持続力の砲撃により翻弄される変異種のオーガ（ベチャリリスの因子）、地上に落ちる事無く空中を舞続ける。

【チューン、ドカーン】『ぐは！』

【チューン、ドカーン】 『ごは！』

【チューン、ドカーン】『ぎぇ～』

【チューン、ドカーン】『べばら！』

これなら安全マージンを取れていると判断し、警戒を少し解いた。

「それにしても、物凄い威力の魔力弾だな。」

「であろう、元々フローレス族は魔力が強いが、強すぎる為に扱えなかった、それを我と繋ぐ事で魔力upと魔力の制御出来る様になったのじゃ。」

「・・・ん？それって俺との婚約（エンゲージ）必要だったのか？」

「もちろんじゃ！」

「どんなことに必要になるんだ？」

「もちろん！婚約すれば何時でも、何処でもイチャイチャエロエロできるじゃろ！」

「お前の頭の中はそれしかないのか！」

「もちろんじゃ！それこそが我の生き甲斐じゃからな！！」

「剣のくせに生き甲斐ってなんだよ！！」

「お茶目じゃろ？テヘペロ。」

「テヘペロを言ちゃったよこいつ・・・それよりアイリ、ミイナは何故、無属性の魔力弾しか打たない？」

「あ～それはじゃな、今まで扱えなかった魔力を、婚約でさっき使えるようになったばかりじゃ、つまり赤子がハイハイを覚えた段階、とゆうことじゃ。」

「つまり魔力弾しか打てない？」

「正しくその通りじゃ。」

この世界では、魔力を持つものは最初に無属性を使えるようになる、そしてある程度成長すると属性に目覚める、属性に目覚めた後でも無属性は扱えるが、ほとんどの人は使わない。

無属性は、魔力をそのまま活用するので魔力消費は少ないが、応用力が無く威力が弱い、その点属性は、魔力を変換するため魔力消費は大きくなるが、応用力が有り、威力も強くなる、その為使い勝手がいい属性魔法が使われている。

「アイリ、ミイナが魔法を使えるようになったのは解った、だが婚約での俺の利点は？」

「なしじゃ。」

「は？」

「主殿、忘れておらぬか？我や舞姫とのイチャイチャエロエロが力の根源だとゆうことに。」

「・・・マジ勘弁。」

【ドスン！】

話し込んでいると何かが落ちた音が響き渡った。

（あ！話に夢中になって変異種を忘れていた！）

変異種の四肢は無く、角は罅（ひび）が無数に入り砕ける寸前に見える。

『ガ・ガガ・・まさガ、まガガガが、これガどとガ！（まさか、舞姫がこれ程とは！）。』

「今まで主と相見（あいまみ）えた時には、舞姫はおらぬかったからな、前回の契約主と、魔王に勝つために新たな契約を作成したのじゃ、おかげで我自身、剣以外では戦えなくなってしまったがの。」

『いガんガガ神気ガ（以前より神気が）、弱くなってガガガガそのガガガ（弱くなっているのはその為か）、愚ガガ（愚かな）、その行ガは寿命ガガガめる行為ガガ（その行為は寿命を縮める行為だぞ）！』

「我らは武器じゃ、最後は砕け散るのが運命、それが早いか遅いかじゃ。」

『・・・ふん！ガガが居ガガガったガガ（主が居なくなった後、）、｜このガガをガガ専ガせガガにガガてやるガじゃ《この世界をババ専の世界に変えてやるのじゃ》。』

「その前に我らが主を砕いてくれようぞ。」

『ガガガガガガガガガガガ（返り討ちにしてくれる）。【ピキピキピキ、パリーン】』

最後、何を言ったのかは聞き取れず、砕け散るのをただ見ていた。