第8話

帝都を出て1日目、魔物との戦闘を2回したが、ビューヘルンは片腕だけを剣にして戦わされた。


「主殿の実力だと、この程度(ミスリル程度)で良かろ、これ以上の剣は逆に成長の妨げになるでな、それと肉体強化も無しじゃ、理由は同じじゃな。」


(つまり剣や強化に頼りすぎになるなって事か。)


バザの森手前で野宿をするのだが、ビューヘルン曰く。


「夜は我に任せよ、気配察知が在るゆえ魔物が近付いて来たら教えてやるのじゃ、じゃからゆっくり休むが良い。」との事だが…。


テントは2張り、今朝の事も有るし、ギルドカードに書かれていた特技に変態行為事もあり、ロープを用意し、ビューヘルンを縛り始める。


「主殿!何をするのじゃ!」ビューヘルンが抗議をするが、無視をして縛って行く。


「それはさすがにぎだろ。」

「可哀想だわ。」


フエイルとリッカにも言われたので渋々縛るのを止めると。


「主殿は分かっておらぬ、縛るなら!亀甲縛りが良いのじゃ!!!」っと目をクワっと見開き力強く縛りかたを要求された。


「…この変態を放置すると俺が被害を受ける。」


「「・・・・・」」二人が納得したのか何も言わなくなったので縛るのを再開した。


そして翌朝


(股間がやたらに重い…まさか!!)


モーフをはぐるとビューヘルンが俺の股間を枕にして寝ていた。


「な!…な、何故ここにいる?」

「起きたか主殿、良き朝じゃて、我はやっぱりこの枕が良く眠れるのじゃ」


股間を枕ににし、グリグリと頭を動かす。


(う!そんなに激しく動かされると息子が!)


「ほれほれ、気持ち良かろ?大きくなった息子殿が果てるまでグリグリしてしんぜよう。」


【チッ、チッ、チッ、チーン、ガク!】


「ム!主殿!それは早すぎじゃろ~て、もっと耐えてもらわねば我が楽しめぬであろうが!」

「・・・・・」


気が付くとテントの入口が少し開いていて。


「ニュートの奴、早いのか!ププ。」

「フフッ、フエイル、フフフッ、笑うなんて失礼よ、フフフフッ」


フエイルとリッカが小さな声で笑っるのが聞こえた。


「ハッ!なんて事する!【パチン!】」


ビューヘルンの頬を叩き、テントから追い出す、後処理を済まして出ると。


二人と目が合い、「プッ、ドンマイ!」「あ、あの、あのね、う、うん、げ、元気だして?」と二人 フエイルに肩をポンポンと叩かれ、リッカは顔を真っ赤にしながら戸惑いつつ早口で励まされた。


「主殿にはこちらも鍛えて貰わねばな、早すぎるのは女性に嫌われる原因の一つじゃて。」


「な!ヌッ殺す!」


ビューヘルンとの追っかけごつこが始まったが。


「「プ!」」


「ハハハハハハハハハ!」

「フフッそんなに笑っちゃ、フフフッ悪いわよフフフフッ」


こうして1日目の朝が過ぎていったが、二日目、三日目の朝も同じやり取りをする事になった。


(げせぬ、木に縛り付けても、枝に吊し上げても朝にはヤられてるなんて!)


お陰でフエイルからは、あだ名として、息子はスピードスターと名付けられた。


後々このあだ名が、俺の通り名になるとは、この時には夢にも思わなかった。


「ちきしょー!!」


ーーーーーーー

お知らせ


この作品を毎週日曜日午前9時に投稿する事にします。


代わりに聖⇔魔学園を来週から不定期とします。


詳しくは近況ノートに書きます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る