第9話
3日目の昼過ぎにハザの森を越えることが出来た、ここからダン高原。
「気持ちい高原ね。」
リッカが気持ち良さそうに赤髪をかき上げながら、そよ風を全身で受けている。
フエイルはそ~と寄り添って肩を抱き微笑んでいる。
(フエイルはこうゆう事が出来るからリッカに選んでもらえたんだな。)
「ふむ、あの2人は良い夫婦になるな、我も主殿とああいった関係になりたいぞ。」
ビューヘルンは俺にウインクするが無視を決め込む。
「なんじゃ、まだ怒っておるのか?」
「・・・」
「そんなんだから、はや・・・ム!何か来るぞ!」
(早いって言いかけただろ!ちきしょー!・・・おっと、それどころじゃないな)
その声で俺達は戦闘態勢を取る、すると高原の向こうから、女の子2人とそれを追っているオーガ2匹がこちらに走って来ているのが見えた。
「まずい!!女の子がオーガに追われている!!」
俺は叫びながら走り出した、続いて全員が走り出す。
「主殿!」ビューヘルンが右腕を剣にし、俺に渡す。
俺は受け取った剣に〖紅蓮の炎よ!剣に纏いて!敵を打ち払わん!〗の詠唱を唱え炎を纏わつつ女の子を通り過ぎ、オーガに下段から斜め上に切りかかる。
同時に遅れて来た3人の内、女性陣が女の子2人を確保する、ビューヘルンとリッカが女の子を背中で庇つつ、リッカは杖をオーガに向け〖燃え盛る炎の渦よ!我が敵を焼き払え!ファイアーサイクロン〗炎の渦の攻撃魔法を俺が対峙していないもう一体のオーガに放が、オーガはとっさに避ける、フエイルは避けたオーガに狙いを定め体当たりをする。
♦️俺のターン。
切りかかったオーガは、体制を崩しながら後ろに躱そうとするが、剣先が胸を切り裂き、切り口を炎が焼く。
「チィ!浅い!」
♦️フエイルのターン
フエイルに体当たりをされたオーガは後ろに倒れこみ、オーガの顔を目掛け斧で切りつける、斧がオーガの顔に入ると【バフ】と音と共に魔石に変わった。
♦️俺のターン
体制を崩したオーガに追撃をするため、さらに一歩踏み込み切り上げた剣を切り下げる、今度は剣が深く入り、炎が敵を焼き尽くす、【バフ】の音と共に戦闘が終わった。
「「ありがとうございました!冒険者様!」」
「私は姉のアイリ。」
「私は妹のミイナ。」
助けた2人を見ると、ピンク髪の身長120㎝サイドテール、身長の割には大人っぽい顔で、子どおも服を着ていたが出るとこは出ていて、容姿が瓜二つ?双子だろうか?
違う所はサイドテールと目じりの泣き黒子で、アイリと自己紹介した子が、右テールで右に泣き黒子、ミイナが左テールで左に泣き黒子だ。
「「もしかして依頼に来てくださった冒険者様ですか?」」
「とゆう事は放牧民族フローレスの子?」
「子?私たちはこれでも17歳です。」
「フローレス族は元々背が伸びないんです。」
「「「え!その身長で17歳!」」」俺達は驚いたが。
「「それよりも!依頼に来て下さったのなら、早く皆の所に!朝、オーガに襲われて、私達だけ逃がしてくれたんです。」」
俺達は2人に走りながら案内される、案内中に簡単に状況を説明してくれた。
要約すると、双子の彼女たちの父親は部族長で、最初の戦いで大怪我を負った事。
そして依頼を出した後、何度か襲われたが何とかこの近くまで逃げる事に成功したが、今朝多くのオーガが一斉に襲ってきた事。
父親が自分たちを逃がすために数人の男たちと一緒に
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