第5話 紅の初球はアウトローのストレート
土御門のここのチームに来てから1日が過ぎ、翌朝が巡ってきた。
私は、朝からグラウンドにやってきた。
練習は仕事であるが、いつもようにあいつらに会えるから楽しい。
試合の成績を気にせず、チームを存続させてくれるオーナーに対して、感謝しかない。
グラウンドにやってくるとどうやら、いつもと違うことがおこなっているみたいだ。
「おはよう。風祭。何かあっているの?」
状況が気になったため、風祭に確認を取っている。
「おはよう。巻島。え~とね。ピッチャーである紅に、土御門がバッター対決をいどんでいるところ。」
と巻島は場の説明を行ってくれた。
「よっし。この挑戦に乗ろう。」
と紅は目をランランさせて、言った。
「大和は、いつものように取ってくれ」
と紅はお願いというよりか、大和を急かしてくる。
「しょうがないな。何言っても、球を取らないといけないんだろう。」
と大和はまんざらでもないような顔になって答えていた。
3人は所定の位置についてバッター対決が始まった。
おそらく、紅の圧勝だろうと思いつつ、バッター対決を観戦している。
紅と大和はアイコンタクトをして、大和はため息をついていた。
でも、大和は取る構えを取った。おそらく、何言っても言うことを聞かないのだろうと諦めたのだろう。
どうやら、紅の初球は、低めのアウトコースを投げるみたいだ。
紅は、俺TUEEE系野球漫画“プレイ”の影響を受けてしまい、最近、初球は低めのアウトコースに投げる癖がついてしまっている。
大和に直せと指導されているが、なかなか直せていない。
紅は、ボールをめいいっぱい肩を振り切って、ボールを投げた。
紅の手から離れたボールは160kmの剛速球になって、土御門の低めのアウトコースに襲い掛かる
。
この剛速球は、紅のギフトである血液昇天(ライジングブラッド)の影響だ。
紅の血液昇天は、血液の温度が上げることだ。効率的に自分の身体の体温を上げ続けて、筋、神経の働きが向上される。
ギフトを使い続けていくうちに、1流のアスリート並みの身体機能を獲得している。
ちなみに、最大100度まで上昇することが可能で、血液が気体になり、気が天に昇天しているように見え、ライジングブラッドと名付けている。
土御門のバッドは、ボールより高めに振っており、ボールはみごとにバットの下をくぐっていた。
大和は、剛速球をがっしと全く揺れずに受け止めた。
160kmを何事もなく受け止めており、大和のキャッチング技術もさながら、ギフトの武士道にも感心させられる、
大和のギフトは武士道と呼んでおり、どんなギフトであろうとも武士道と名付けていると思う。
だから、ギフト名とギフトの能力は、全く関係はない。
ギフトの内容として、体幹・下肢全体の筋肉が金属になり、筋効率もかなり向上され、力としては1tの物なら押してから運ぶことが可能だ。
だから、大和のキャッチングは、上肢の力はほぼ使わず下肢と体幹を使って取っている。
大和のキャッチングを見ると、上肢にも力を与えない神のことを残酷であると常々思ってしまう。
ストライクをとったのに大和は浮かない顔を浮かべており、大和は、急いでマウンドへ行った。
私は予想もできてなく、少しびっくりした。
風祭の風が言っていた勝利への執念をあの時みたいにまた見れるのかと少し楽しみに思えてきた。
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