第2話 土御門のゴーレムの守備能力が意外に過ぎる件WWW
土御門は外野の守備でスカウトされたから、同じ外野手である巻島はどのような守備を行うかを気になっていた。
「土御門さん、外野でスカウトされたんだよね。外野の守備を見せてよ。」
私は興味が先走り、言った。
「いいですよ。」
土御門は、無愛想に答えた。
「外野だったら、紅に打ってもらおうかな。」
私は、紅に打ってもらうようにお願いした。
「おう、まかせろ。」
紅は自信満々に答えた。
私はこういう話題の時、大和の悔しい顔が怖くて、見れなくなってしまう。
大和のギフトは強力であるが、その代償として野球系統のスポーツでは厳しいものである。
大和は自分のギフトにコンプレックスを持っており、チーム内ではそこの話題を触れないように無意識的に行っている。
いろいろ考えているうちに、土御門はセンターについていた。
紅の鋭いフライが、土御門のセンターに襲い掛かってくるが、土御門は難なく取れた。
土御門は、センター方向のボールをギフト使わず、10球中9球取れていた。
「では、ギフトを見せてもらうかな。」
紅はにやっと笑って言い、レフト方向へ球を打った。
レフト方向の土が盛り上がって、その土はゴーレムになった。
そのゴーレムはレフト方向に飛んだ球をとった。
私はそのギフトの汎用性にびっくりし、不可能と思うが野球の守備の人数まで人数が増やせるのではないかと期待をもってしまう。
だが、守備能力はすこしばかり低く、10球中4球しか取れていない。
しかも、ゴーレムは、ホームベースにボールを投げきれず、1度土御門を経由しないといけない。
ゴーレムたちの土御門への送球は150kmぐらいで速いが、土御門のホームへの送球は110kmぐらいでお世辞にも強い方とは思えない。
直接ホームに投げ切れないことへの憤りを覚えている。
「なぁ~。ゴーレムは直接ホームに投げ切れないの。」
紅は大声で聞いた。
私たちは、土御門の所に集まり、ギフトについていろいろ聞いた。
「そうですね。ゴーレムたちはお世辞にも頭はよくありません。肩とパワー、弾道は1流選手並みですが、知能はかなり低いです。
あばれろや物を運ぶなどの単純な命令とボールは認識していますが、ルールは全く理解していないため、ボールを取ったら、私に回すという命令としか守れません。だから、柔軟性のある行動はできないです。」
淡々と土御門は自分のギフトについて語った。
「なるほど。縛りは強いけど、頭数増えて守備強化につながるね。」
私は思ったことを伝えた。
「それだけですか?」
土御門と明らかにバカにしたようなあおりをしてきたので、私はイラっときた。
だから、私は自分の力を見せ付きたかった。
その態度は、残酷だね。
「同じ外野手である私の守備を見せてあげるよ。」
私はイライラしているのを抑えて、にこやかに言ったつもりだが、表情は隠せているかはわからない。
あいつに負けないという思いを持って、センターに向かって守備の構えを取った。
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