女だらけの異能力野球バトル~ギフティーボール~

最近、無能ナナに、ハマっているもそ

第1章 新メンバー土御門による挑戦

第1話 無愛想な土御門は私たちに勝負を挑んでいる。

「4対1でギフティーボールをしましょう。勝ったら私の言うとおりにしてください」

1週間前に来た生意気なルーキーの土御門勝莉が言った。


外野の守備補強で呼ばれたギフト持ちだが、守備は同じ外野である私の方が上だ。


実力不足の選手から言われてしまい、正直に言って不快で負けたくない。


私たちはこんな奴に負けるほど残酷じゃないよ。



~ここから、1週間前にさかのぼる。~



チームに選手の穴埋めで、新しい選手が来ることを楽しみに待っている。


うちのチームは外野の守備が弱いため、外野に特化した選手がくるとのこと。


私たちのチームは4人がギフト持ちで、残りの一人が所属チームのオーナーの会社からくる社員で穴埋めしているわけだ。


5人ともギフト持ちの選手が集まらないチームは確かに存在しており、そのなかに一般人が混じることも多く見られている。


5人ともすべてがギフト持ちの有しているチームはいい成績は残すため、必死になって探したのだろう。


グラウンドでは、私含めて4人の選手が待っていた。


「おっそいな~。まじでいらいらするぜ。」


かなり乱れた黒い短髪の女である紅真は、男勝りの荒げた声を出していた。


紅の吸血鬼を連想させるような鋭くて真紅の瞳はいつもより鋭くなっていた。


「落ち着いてよ。私だって、ドキドキしているだからね。」


私は、紅を落ち着かせるためににこやかに本心を言ってしまった。


「ふん、私も、そいつがどんな風を吹いてくるか。楽しみであり、不安だね。」


両腕にプロペラがついており、スマートで長身の女性である風祭嵐子は言った。


風祭は、風のギフト特有の色素の薄い髪をめくりあげた。


どうやら、風を扱い続けると、色素が飛びやすく、体も白くなるらしい。


美白の肌である風祭は、プロペラさえなければモデルと間違えられそう。と常々私は思っている。


「巻島はお節介な風が吹いているから、またお節介かけるじゃないか。」

風祭は、微笑みながら言った。


「みんなが思っているほどお節介じゃないよ。」


茶髪ですこしパーマのかかったショートボブの巻島結である私は苦笑いを浮かべながら答えた。


私は、普通体型のどこにでもいそうな女であるが、風祭同様に両腕は普通の人と大きく異なっている。


私の場合はプロペラではなく、腕には、大きなセロハンテープみたいな円形のものがついており、私の場合はさらに、左右の手指の先にも、小さいテープがついている


「でも、大和は落ち着いているよね。さすが武士道だね。」


凛として堂々としているすらっとしており、長身の女性の大和撫子の姿を見て、私は答えた。


「そうでもないさ。」


大和は、さらさらとした長い黒髪で編んだポニーテールをいじりながら答えた。


オーナーともに赤い髪のセミショートの鼻に絆創膏を貼った小柄の女性が来た。


「土御門勝莉です。よろしくおねがいします。皆様のことは知っているので自己紹介はいりません。」


土御門は、目のくまが強く、言い方もどことなく愛想がわるい印象をうける。

こいつとうまくやっていけるかは不安だ。


本当に、運命の神は残酷すぎる。

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