第4話 姫香の正体を

「じゃ、今度の対戦で、チン太郎が勝ったらを教えて上げるわ」


「え、を」

 いったいッて、何だろう。



 だが僕は呆気あっけなく負けてしまった。



「じゃ、ほら、チン太郎❗ パンツ脱いで、真っになさりなさい」

 ケラケラ笑いながら、脚を伸ばし爪先で僕のパンツを下ろそうとした。



「ま、待ってェ 😣💦💦💦

 それだけは、お願いだから」



「残念ね。じゃ、姫香のを聴きなさいよ」



「え、願い事。何ですか。

 もちろん出来ることなら聞きますけど」

 

「姫香の事をしてェ」



「え……😳💦💦」

 いきなりシリアスなお願いだ。

「あ、あァ、もちろん大切にするよ」



「五十年後も百年後もよ❗❗」

 姫香の大きな瞳が潤んでいた。



「えェ……」そんなに。

「ああ、僕が生きている限り姫香をするよ❗」



「チン太郎ォ~✨💕 大好きィ~😚✨✨」

 姫香は、抱きついてキスをした。



「チュッ✨💏✨✨💕」  

 生涯で初めてのキスだ。

 柔らかな唇が僕のモノに重なった。


 




 その日、僕は姫香との結婚を決めた。






 夢のような日が続いた。





 いつも彼女とジャレ合っていた。

 嬉しくて仕方がない。


 姫香の全てがいとしい。




 もう姫香なしでは生きてなってしまった。





 ある夜、トイレに起きると龍宮寺氏の書斎のドアが半開きになっていた。



 なんの気なしに僕は書斎へ入った。




 


 そこで僕は、を知ることになった。





 机に置かれたアルバムを捲ると可愛らしい姫香の姿が映っていた。

 

 その中の一枚に違和感を覚えた。

「これは」

 

 リビングで見た写真だ。いや、違う。

 龍宮寺氏が明らかに若い。

 まだ二十歳代だ。


 ロマンスグレイの髪もまだ黒々としている。



「そうか❗ だから違和感があったんだ」

 やはりリビングに飾られていた写真は合成だ。



 全く姫香は今と変わらない。

 どういう事だろう。

 まさか……。

 

 ザワザワと胸騒ぎがした。


 


 その時、不意に背後から声を掛けられた。




「盗み見は趣味が良くないね」



「え❓」慌てて振り返ると龍宮寺氏だ。



なら貰おう」

 手には刃物が握られていた。

 刃先が妖しく輝いた。




「ゴックン…… 命を」

 戸惑いながらもうなずいた。



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