しっと

「酒井くんはみぃのこと好きだったの?」


「えっ、ええぇっ???なんで?」


「………なんとなく」


「いや、そんなわけ……」


「……………」


「いや、なんていうかさ、好きっていうのとは違うくて」


「………」


「憧れてたとこは、あるのかなぁ……、あはは。みこちん、初めて会った頃からずっと萩のこと好きすぎてさぁ。萩はそういうの気づくタイプじゃないし。でも、みこちんそれでもずっと、萩のこと好きなんだよ」


「ああ、それは」


「そんなみこちんをずっと見てたらさぁ、何っていうか、萩じゃなくて俺だったらこんな仕打ちしないのになって……って、っちょっ、ちょっと、真尋さん?!」


「…………うん」


「ちょっ、かわ……あああああなに可愛い過ぎてもう何話してたか忘れちゃったよ?!!!」


「……………」


「す、拗ねてんの?はぁなにこの可愛い生き物!!今地球7回半滅亡した!!!」


「…………」


「だから、えっと、みこちんのこと好きだったとかじゃなくって、あんなにずっと好きでいて貰えたらいいなぁ、って憧れてたってことだから!」


「動揺、しすぎ」


「いやこれ、真尋さんの可愛いがすぎるせいでしょ?」


「…………」


「真尋さん」


「………………俺のほうが、ずっと」


「!!!!!!!」


「…………………」


「ほんっと、息の根止まるから!可愛いは凶器!!!」


「………………………敬也くんは、俺のです」


「……………………………………エンダァァァァァァ!!!!!!!!」


「…………」


「つ、ツッコみすら返ってこないの?なにもうほんとむり可愛い」


「…………」


「真尋さんの俺です!好き可愛い好き可愛いもうほんと大好き!!!ってか、俺の真尋さんなの?」


「……………ずっと、そうだし」


「!!!!!!!!ずっと!大切にする!!!!!」


「…………………もう、されてる」

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