(三)‐10
その後、郁雄は何をしたか全く覚えていなかった。気がつくと病室にいた。医者によると、睡眠薬を大量に飲んで救急搬送されたらしかった。
その後、尋ねてきたアルバイト先の店長に事情を聞いた。
「シフトの時間になっても来ないから、バイト仲間に様子を見に行かせたんだよ。そうしたら、部屋の中で倒れているのを発見したんだよ」
郁雄はお金がなく一人暮らしできる部屋を借りられなかったため、シェアハウスに住んでいた。同居人のほとんどが会社員で、平日の昼は出勤していて不在だったが、一人だけ在宅勤務している者がいた。郁雄とはあまり親しくなかったが、尋ねてきたバイト先の同僚の頼みで部屋を覗いたところ、倒れた郁雄を発見したという。
(続く)
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