第307話 ホロスコープ星国 ルシス編 パート19
⭐️お詫び
305話が抜けていました。いきなり話しが飛んで申し訳ありませんでした。すぐに305話をアップしましたので、ご確認してください。
ヴァンピーは私の作った豪邸をかなり気に入ったみたいである。そして、この世界にはない、いろんな仕組みを教えて欲しいと私にせがむのである。
「別に作り方を教えるのは構いませんが、いろんな素材が必要になります」
私は『アカシックレコード』を使って、この世界にはない、自動ドアなどいろんな快適設備をこの豪邸に装備した。しかし、私はいろんなところを旅をして、さまざまな素材をゲットしているので、簡単に作ることができるが、しかし、ヴァンピーには、そんなにたくさんの素材を持っているようには思えないのである。
「冒険者に依頼して、素材を集めさせるわ」
ヴァンピーはマジである。
「あと、魔石具の改良が必要です。これは高度な魔石技術が必要です」
「その魔石具を売ってくれませんか?」
もしかして・・・これはいい商売になるのではないのかな?と私は思ったのである。高度な技術が必要と言ったが、私にとっては簡単な作業である。
「わかりました。料理は簡単に教えることができますが、大浴場の設備などは、私が魔石具は用意いたします、手に入りやすい素材は、ヴァンピーさんで集めてください」
「ありがとうございます。それで、お値段はどれくらいかかるのですか?」
ヴァンピーは、頭を下げながら、できるだけ安くして欲しいと、私に目で訴えるのである。
「大浴場等の設備に使う魔石具は100万ルキアでお譲りします」
「え・・・・」
ヴァンピーは口を開けて、呆然としている。
「そんなに安くていいのですか!」
ヴァンピーは私の提示した値段があまりにも安すぎたので驚いている。
私の提示した金額は日本円にして100万円である。私はこの異世界に来て、ほとんど買い物をしたことがない。いつもロキさん達と行動しているので、お金の管理は信頼のあるロキさんに全部任している。それに私は、衣食住に困ることは全くない。それは、全て魔法でなんとかなるのである。なので、いくら請求したらいいのか分からないのであった。
「今回は特別価格です。なので、次回からは適正価格でお支払いしてもらいます」
私は、後でロキさんに価格の相談をすることにした。
「助かります。これで、シリウス城は快適に過ごせる場所になります」
ヴァンピーはとても喜んでいる。
こうして、お風呂での商談が成立した。
「これがコーヒー牛乳です」
私たちはお風呂から上がって、着替えを済まして、髪を乾かしている。
「ヘンテコな色の飲み物ですね」
ヴァンピーは少し警戒している。
「美味しいのだぁ」
ゲリは腰に手を当てて、ゴクゴクと勢いよく飲んでいる。
「プッハーーー」
ゲリは素敵な笑顔で飲み干した。
「おかわりなのだぁ」
「ゲリちゃん、風呂上がりのコーヒー牛乳は一本だけとルールがあるのよ」
私がこの異世界に来る前の自宅の謎のルールである。
「残念なのだぁ」
ゲリはしょんぼりとする。
「私も飲んでみるわ」
ヴァンピーがコーヒー牛乳に手を伸ばす。
『ゴクゴク、ゴクゴク』
「プッハーーーー」
ヴァンピーは一気に飲みほした。
「とても甘くて美味しいですわ。温まった体に、冷えたコーヒー牛乳の刺激がとても体を癒してくれるわ」
ヴァンピーはコーヒー牛乳をとても気に入ったみたいである。
「ぜひ、シリウス城の大浴場にもコーヒー牛乳を置きたいわ」
「お買い上げありがとうございます」
また商談が成立したのである。
「ルシスさんと出会えて本当に良かったわ。これで、選挙に勝てる作戦が見つかったわ」
ヴァンピーは、私の作った快適技術と美味しい食べ物を利用して、選挙活動をしようとしていたのである。
「お風呂でさっぱりしたので、私たちは、王の森へ向かいます」
「気をつけてね。それと、豪邸はこのままにしておいてね。ここは私の別荘にするわ」
「わかりました。好きに使ってください」
こうして、ヴァンピーは、豪邸を手に入れることに成功した。そして、私と格安で商談も成立させて、選挙活動を優位に進めることができるのであった。
⭐️フレキ視線になります。
「ホットドックさん、ご無事ですか?」
私はラードーンを倒した後、ホットドッグのことが気になったので、王の森の入り口まで戻ってきたのである。
ホットドックは無数の傷跡があり、多量の血を流して、横になっていたのであった。
「不覚にも傷を負ってしまいました。しかし、フレキ様に迷惑をかけたくないので、ドッグワン達を撃退しました」
ホットドッグの傷は、ドッグワンとの死闘による傷である。
「命が無事で何よりです」
私は、ホットドッグが生きていて、ホッとしたのである。
『ホワイトブレスヒーリング』
私は回復魔法を使って、ホットドッグの傷を治してあげた。
「フレキ様は、回復魔法も使えるのですね」
ホットドッグは、傷が治って元気になった。
「魔法は得意なのです」
私には昔の記憶がない。しかし、魔法の使い方は覚えている。
「すごいです。そういえば、ラードーンはどうなったのですか?」
ホットドッグは、自分のためにラードーンの戦闘をやめて戻ってきたのかと思っている。
「倒しました。これで、この森も平和になるでしょう」
「本当ですか・・・ドラゴンの中でも最強と言われるあのラードーンを倒したのですか?」
「はい。でも・・・少し魔力を使い過ぎたのかもしれません・・・少し、体がフラフラしてきました」
『バタン』
私はそのまま意識を失った。ラードーンを素早く倒すには、私の最大級の魔法の『ホワイトブレスβ』を使う必要があった。私は、ウルフの森を抜けてから、ハードな日々が続いていた。そして、ラードーンとの戦いで、持てる力を全て使ったのである。結果は私の圧勝であるかに見えたが・・・私もかなりの魔力を消耗していて、体の限界であった。なので、ホットドッグの無事を確認をしたら、安心して倒れてしまったのであった。
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