第230話 ホロスコープ星国 パート7
★カプリコーン視点になります。
「カプリコーン軍団長、あそこに見えるのはグリフォンです。なぜグリフォンは北の森から抜け出たのでしょうか?」
スコーピオは、北の森から慌てて南下するグルフォンたちの姿を確認した。
「何かあったのかもしれない。確認してくるぞ」
カプリコーンは、山羊の魔獣に変身してグリフォンの元へ向かった。
「グリフォン様、どうしたのですか?」
カプリコーンはグリフォンに尋ねる。
「この嘘つき山羊魔獣が!!!お前のせいで、危うく危険な目にあうところだったんだぞ」
グリフォンは、ウルフキングにビビった気持ちをカプリコーンにぶつけた。
「どう言う事ですか?」
カプリコーンは動揺した表情で尋ねる。
「お前が、ウルフの森はたくさんの果物があって弱い魔獣しかいないと言ってたが、ウルフの森にはとんでもない化け物がいるではないか!」
グリフォンは怒鳴り散らす。
「そんなことはありません。あの森を支配するのはウルフキングです。ウルフキングは討伐何度Dランクの魔獣なので、グリフォン様なら簡単に勝てる相手だと思います」
ホロスコープ星国では、ウルフの森を支配するウルフキングをC3ランクに認定している。しかし、カプリコーンはグリフォンにDランクと嘘の情報を伝えていた。
「嘘をつくな!ウルフキングはDランクレベルではない。もっと強い魔獣だ!危うくお前に騙されて、ウルフキングに殺されていたかもしれないぞ。俺はお前を信用しないぞ」
グリフォンは怒鳴った。
「グリフォン様、この山羊魔獣にはお仕置きが必要だと思います。こいつは私たちを騙して、何か企んでいるのかもしれません」
ライフォンがカプリコーンを睨みつける。
「そうだな。お前は俺を騙した罰が必要だな。覚悟はできているな」
グリフォンが、カプリコーンを威嚇する。
「ちょっと待ってください」
「お前の意見などもう聞きたくない」
グリフォンは、口から大きな炎を吐き出した。
カプリコーンは、大きくジャンプして炎かわして人間に戻った。
「スコーピオ、作戦は失敗だ」
カプリコーンは大声で叫んだ。
「あいつ人間に変身したぞ」
ライフォンが言う。
「やっぱりあいつは俺を騙していたな。絶対に許さんぞ」
グリフォンは怒りの頂点に達した。グリフォンは翼を広げて上空に飛び上がった。
「お前は絶対に許さないぞ」
グリフォンは、上空から炎を次々を放つ。
カプリコーンは、『スター』を発動した。
『スター』とはオリュンポス国でいう『神技』である。ホロスコープ星国では、『星の使徒』より選ばれし12人が『ゾディアックサイン』の能力を持っている。そして、『ゾディアックサイン』の能力以外にも、『スター』と言われる技を使えるのであった。
「『瞬足』『倍倍』」
カプリコーンは俊敏さをあげてグリフォンの炎を避ける。
「すばしっこいヤツめ。これならどうだ」
グリフォンは翼を大きくバタつかせて、凄まじい風をカプリコーンに放ち動きの自由を奪う。
カプリコーンは、凄まじい突風を受けて地面に叩きつけられる。
グリフォンは、地面に叩きつけられたカプリコーン目掛けて炎を放つ。
「『防備』『瞬足』」
スコーピオは『スター』を発動して、カプリコーンを抱えて逃げる。
「逃すか」
ライフォンが、スコーピオ目掛けてタックルをぶちかます。
ライフォンは、3mもある巨漢なライオンの魔獣だ。スコーピオはライフォンのタックルをくらって、大きく弾き飛ばされる。
「どうだ。俺様のタックルの威力は」
ライフォンが勝ち誇ったかのように言った。そして、スコーピオとカプリコーンは、地面に激しく叩きつけられる。
『ドテ』
ライフォンが顔が急に紫色になって倒れ込んだ。
「お前何をした」
ライフォンが、苦しそうに叫んだ。しかし、魔獣の言葉はスコーピオにはわからない。
スコーピオの『ゾディアックサイン』の能力は毒を操る力である。スコーピオは、ライフォンにタックルをくらった時に、毒を打ち込んだのであった。しかし、ライフォンの強靭な肉体の前では、スコーピオの毒の力では、殺すまでにはいかないのであった。
ライフォンはよちよち歩きで立ち上がりながら、スコーピオの元へ歩いて行く。
「貴様を食い殺してやる」
ライフォンは怒りに満ちていた。
ライフォンのタックルをくらったカプリコーンとスコーピオは、かなりのダメージを負っている。なので、すぐに動くことはできない。そして、周りにいた赤騎士団の兵は、グリフォンとライフォンにビビってすぐに逃げ出したのである。
「ライフォン、俺が終わらしてやるぜ」
グリフォンを大きく口を開けて、大きな炎を吐き出した。
大きな炎がカプリコーン、スコーピオに向かって飛んでいく。
『ホワイトブレス」
白い風がグリフォンの炎をかき消した。
カプリコーンとスコーピオの前に、白いウルフに乗った女の子が現れた。
「間に合ったね」
私が笑顔で言った。
「そうですね」
フレキが静かに言った。
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