第3話

 羽美の告白は突然のことで驚いたけれど、これはこれで嬉しい誤算だった。

 自分の母に告白した相手なんて絶対にどん引かれてこのまま疎遠になると思っていたのに、それでもいいと言われるなんて。

 羽美は羽美の母に顔立ちも性格もよく似ている。

 結局のところ、俺はこういう見た目や性格が好きなんだろう。

 あと十年もすれば羽美は今より更に俺の好みになるのは目に見えている。

 これから毎日が楽しみで仕方がない。


 それともう一つ、羽美と付きあうことで俺には少し嬉しいことがあった。

 俺を振った羽美の母に対する些細な仕返し。

 羽美と恋人同士になれば『友達のママ』ではなくなるのだから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

友達のまま 遠藤初日 @megane_shuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ