第4話 改正された過去
追っ手を全て片付けた大男がノロノロと動いている。
「バッテリーが限界領域です。初期状態に戻りスリープモードのに入ります…ピガー」
そう言うと再び両手を広げた状態で道に立ち塞がると、それから二度と動く事はなくなった。
そんな大男の背から、小さな何かが空へと昇って飛んでゆく。
その戻ってきた小さな機械を回収しながら、男はのんびりとした口調で話し出す。
うーん…とりあえずやってみたものの、これはどうだろうね?。
人の気配がないので大丈夫だと思うが、明らかに死体が暴れまわっただけだね…いわゆるゾンビパニックだな!。
でも、こんな場所なら誰が見てるわけでもないし、問題になる事はないと思うが、これを人前で大っぴらにやるのは問題があるかもしれないね。
とりあえずいいデータは取れたので、私は元の時代に戻るとするよ。
これをもとに、より良い歴史への介入を探っていく事を約束しよう。
あっそれと、私とここで会った事は必ず内緒にしてくれよ?。
お?、下から新しいジェームスがやって来た様だね。
君も彼と一緒に天へと昇って行ってはどうだい?。
こんなところでぼんやり見ているだけというのは、なかなかに退屈だろう?。
それでは、また機会があったら会おう、えーっと…ボブ!。
好き勝手言うだけ言うと、その飛行機とは明らかに違う不思議な乗り物に乗った男は、フッと姿を消し、そこにはしんしんと降る雪の音だけが響いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます