第2話「自己紹介のチャイム」



第2話「自己紹介のチャイム」


カーン…コーン…


学校のチャイムがなる。その度に蒼花を思い出してしまう。


ー1年前…


『よぉ!同じ高校で良かったぜ!親友♪』

バンッ!背中を叩くのは親友の 大津 圭太


優輝『いてーよ!なんだよ、俺ら腐れ縁だなぁ、圭太!』

大津圭太『ハッ!ホントだよな!つーか、桜めっちゃ綺麗じゃん?こんなに気持ちいい天気でよ、気分もいいなぁ!なんかいい事ありそうじゃね?‪w』


優輝『ハハッ!ホントだな!』圭太『おい、クラスも一緒だってよ‪!良かったのか良くないのかわかんねーなぁ‪w』

優輝『はぁ?んだよそれw』『…ん…。』


クラスの女子たち『でさぁ、あれからこうなって…あはははっ!なにそれ!ちょーウケる‪!w‪w』『ねぇ、あの男子さっきからずっとあんたを見てるよ?あお?』

蒼花『え?マジ?あたし、モテてんのかなぁ?』


女子たち『なにそれ!w‪w‪w』『馬鹿じゃないのあんた〜‪w‪w‪w』『ウケる〜‪w‪w‪w』


圭太『なんだァあの女子たち…?賑やか過ぎて見ない方がおかし〜っつーの!』

圭太『なぁ…、優…』優輝『………。』

圭太『…おい。お前…惚れてんじゃねーだろうな…。』

優輝『ん、んな訳ねーだろ!?』


優輝(あの女子…どっかで…。気のせいか…)


武内先生『ほらー、席に着けー。1人づつ自己紹介してもらうぞ〜』


圭太『席も近ぇな…お前と俺。あの女子達も。』優輝『あぁ…ホントだな。』


武内先生『次〜』

『美輪亜美です、よろしくです〜』

『次〜』

『有川美晴です。よろしくお願いします〜』


『次〜』

『風谷蒼花です。よろしくお願いしまーす』


圭太『はぁ…自己紹介とか…いらねぇっつの…』

優輝『おい…!お前だぞ…』圭太『あぁ?』

武内先生『大津!!』

ガタッ!『は、はいぃ!!?』武内先生『自己紹介しろ。』『は、ハイ!大津圭太です、よろしくお願いしやす…』

クラスメイト『クスクス…』

優輝『ったく…。』


武内先生『次!』

『はい、荒谷優輝です。よろしくお願いします!』


蒼花『!』


蒼花(荒谷…優輝…?)

(聞いた事ある名前だな…誰から聞いたんだっけ…。)


(チャイムの音)キーンコーン…カーン


圭太『はぁ…ちかれたー…。今日1日長い気がするー…。』優輝『ハハハ…。』


『ねぇ、荒谷くんだっけ。』


圭太『んあ?』優輝『お、おう。何か用?』

蒼花『あたし、風谷蒼花って言うんだけど、荒谷理英って人、知ってる?』


優輝『ああ…、俺のじいちゃんの名前だけど…。っつか、なんで知ってんの?!』

蒼花『ふふっ…。』


バンッ!


蒼花が優輝の席の机を叩く。

優輝『な、なんだよ…!』


蒼花『ね、あたしと付き合ってよ!』


圭太・優輝『はぁあ!!?』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る