蒼に輝く優しき花ー。

第1話「あの日」

第1話 「あの日」


僕はあの日の事を忘れない。


『優輝!早く!あれに乗ろ!』

『優輝!また遊ぼ!』

『なにやってんの〜ははは…おかし〜』

『優輝!なに照れてんの?あたし達、付き合ってんのにさ〜‪w‪w』


『優輝!』


『優輝〜!』


『優輝』


『優…優輝は…幸せになってね…』


僕の彼女は…蒼花はいつも思い出の中で生きている。


幸せになってといつも僕に言う。


…でも僕にはそんな資格はない。僕はこの世に居てはならない人なのだから…。


よく人から言われる。

『まだいるよあの人…』『アイツよく人前に出れるよな…』『なんで生きてんだよ、あの野郎…!』


でも、僕は生きなきゃいけない。それが僕の使命だから。

『き…ゆう…!』『ゆう…き…!』

かーさん『優輝!』優輝『ん…?』かーさん『朝だよ、起きて。』優輝『…うん。』


『あお…じゃあ今日も生きてくるよ。』


?『よぉ!今日も登校してきたか…死に損ない』

優輝『なんだよ…圭太か。』圭太『こいつぅぅぅ!!気安く名前呼ぶなよおおお!!!』


ドカッ!!


先生『えー…次、このページ、…開いて〜』


コソコソとクラスメイトの話し声が聞こえる


『また、ボコボコになって登校してきた…』『酷いね…今日も…』


カリカリ…


誰も真実を知らない。知られてはならない。


僕と、蒼花のことはー


絶対に。

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