第7話

男の左手に握られていた鎌が空中で勢いよく

回転しながら迫って来る。

しかしアカリは鎌の動きを完全に見切っていた。右足を少し後方にずらすと鎌はアカリの右肩の上を掠めて、背後に消えて行った。

男がさらに右手を大きく振りかぶった。

そして舌なめずりするとまた激しく

振り下ろした。

「無駄よ。そんな技は効かないわ」

アカリはまた難なく飛んできた鎌を

避けた。

だが油断したことがまずかった。

鎌はアカリの背後でブーメランのように

曲がりアカリの心臓目掛けて飛んできたのだ。

「ウグルゥールウウ」

アカリは心臓のあたりに背後から

鎌をしたたか突き刺され呻き声を上げた。

「アカリーーーーーーっ!!!」

薫は絶叫すると、その場に倒れてしまった。


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