伯母といとこのおねえちゃんの行く末、ショックでした。
今まで涼子視点では生きていると信じていましたから。
伯父はひどすぎる。
が、一体何にそこまでお金が必要だったんだろう?
涼子の両親が殉職して入った恩給は相当な金額であるはず。
それプラスヤクザへの横流しにAVって・・・
小野寺さんは全て知っているんですね。
その上で涼子を愛している。
これはマヤ王女、完敗でしょうな・・・。
でもそれがここまではっきりわかって良かった。
現実の解離性同一性障害の人でも、ある人格はものすごくIQが高くて、別の人格は料理がプロ並みで・・・など複数の特異能力を持つ人もいると読んだことがあります。
人間の脳は普段数パーセントしか使えていないとか。
それぞれの部分を別人格として切り離して稼働させると、常人を軽く超えた能力を発揮するのだろうか。
それにしても・・・天才的に勉強ができるからといって、過去の事件で心神喪失状態にあった人を入隊させるUNDASN、よっぽど人材不足なんですね・・・
作者からの返信
ごきげんよう、綾森さま。
いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かな応援やコメント、本当にありがとうございます。
おそらくは、最初のきっかけは、家のローンや娘の学費から始まり、涼子を引き取ったことで、から会社の商品の横領だったんでしょうね。横流し先が反社だったことで、相手から食い物にされて、博打や女性と金を吸い上げられたのだと思います。
小野寺さんも物語の中で言っていますが、戦争中ということで圧倒的な人手不足、ただし世界的には大不況(軍需産業除く)で兵隊さんは集まりますが、それを指揮する士官さんが圧倒的に足りない状況で、この時点で涼子は多重人格などの症状は発症してませんから、何かあったらその時下がらせれば良い、そんな感じで採用されたのでしょう。
引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。
ごきげんよう!
叔父はともかく、その一家が離散しただけでなく、既に亡くなっていたのだとは予想だにしていませんでした。ある意味で、叔母と従妹も被害者な訳で、それを思うと叔父は一体何やらかしてくれたんだ、と今でも胸奥で怒りが渦巻くようです。
そして、入院中に今の人格や記憶を形成するに至ったんですね。
それを知らず、返信のない手紙だろうと書き続けている涼子様は、一体どんな思いでいる事やら……。
でも、脅威の回復について納得できるものがありますね。
子を想う母の愛が、誰との子であれ、自分の子ならば守ろうとする母性が、生きる活力に繋がったんですね。その結果が、死産だったのは残念ですが……。
想像以上に壮絶な過去で、茫然とする思いです。
でも、涼子様の過去を薄っぺらいもの、おざなりに済ませたくない、というおだ様の気概を感じたお話でした。
作者からの返信
ごきげんよう、海雀さま。
いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かな応援やコメント、本当にありがとうございます。
海雀さま、そうなんです、よくぞ気付いて下さいました。
事件後、やっぱり涼子は完全に壊れてしまったように見えたのですが、自分の身体の中に宿る新しい生命の存在を知って、奇跡の復活となりました。
仰る通り、その命が産声を上げる事はありませんでしたが、それもまた記憶の彼方に封印する一つのきっかけになったのだと思います。
今回、再び奇跡ご起きるのであれば、そのきっかけは何か?
涼子のトラウマのバックグラウンドとしても、そして涼子のエリートとしての能力、そして陥った病状の原因としても、生半可な過去では説明にならないと考えた末の、ストーリーでしたが、今は自分の力量の無さで読者様に不快な思いをさせてしまったと反省しきりです。
引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。
ご機嫌よう、お邪魔致します。
涼子さんの超人ぶりにキャッキャと喜んでいた自分を
殴りたくなるような結末でした。
情報や記憶とトラウマが違うことは一目瞭然でしたが、
あんなに好きだった叔母と従姉すらも夢だったのですね。
こんなこと言うと「平気そうだな」と思われそうですが、
『最終兵器彼女』を一気読みした時以来の心への衝撃です。
壊れたいわけじゃないし 壊したいものもない
だからといって全てに 満足してるわけがない
夢の中で暮らしてる 夢の中で生きていく
心の中の漂流者 明日はどこにある?
生きててよかった 生きててよかった
生きててよかった そんな夜を探してる
フラワーカンパニーズ『深夜高速』より
作者からの返信
ごきげんよう、水棲虫。さま。
いつも丁寧に、じっくりとお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。
本当に、胸糞の悪くなるような展開を読ませてしまい、申し訳ありません。
自分でもなんでこんな酷いストーリーを考えたのかと、書き終えて暫くは自己嫌悪でした(恥ずかしかったですし)。
でも涼子の壮絶で絶望的な哀しいトラウマのバックグラウンドが、あやふやで月並みだと、もう物語自体が成立しないと思っての、18章でした。
仰る通り、涼子の語る言葉、これまで語られた言葉の全てが、嘘の記憶。
どれほどの絶望を味わったのか、叔母や従姉すら嘘の記憶で塗り固めなければならなかった涼子の慟哭。
心が壊れて元に戻らない、けれどそれを、記憶を嘘で塗り固めてまで復活させたその原動力が、望まぬ妊娠だったのが、皮肉です。
フラワーカンパニーズ、ロックバンドなんですね。
私は全然知らないグループなんですが、歌詞にある「生きててよかった そんな夜を探してる」、本当に、涼子にもそんな日が訪れてくれたなら。
19章は、サマンサ先生が、奮闘します。
涼子に「生きててよかった」と言わせるために。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみ頂けますなら、こんなに嬉しいことはありません。
言葉を失いました。覚醒した理由が気の毒すぎて、でも、だからこその覚醒なんでしょうね。
そして、すべてを拒否したんでしょうね。
迫力のある描写に、背筋が凍りました。
作者からの返信
ごきげんよう、雨さま。
いつもたくさん、丁寧にじっくりとお読み下さり、温かくお優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。
雨さま、こんな胸糞の悪いストーリー、ご不快な気分にさせたかもしれません、申し訳ありません。
ただ、フィクションとはいえ、涼子の異常性を発現させる原因が通り一遍だと却ってリアルさに欠ける、そう考えて思い切って書いたお話でした。
涼子は自死を選ぶことなく、ただ、死を賭してでもこの悲惨な経験を「なかったことに」したかった。
それでも不安と得体の知れぬ恐怖に常々付き纏われる日々の中で、漸く出逢えた艦長という存在により、やっと人並みの暮らしを得たのでしょう。
けれどその人並みの影にはいつ爆発するかも知れない、爆弾が潜んでいた訳ですが。
19章では、サマンサ達医療チームが、涼子救出の為に苦闘します。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに幸せなことはありません。
おだ しのぶさま
涼子さまの並外れた優秀さは、自己防衛のために自ら改造を行った脳の副作用だったのですね。大きな爆弾を抱えたまま、なんとか立っていられるように改造を施す涼子さまの脳――彼女自身の行動が、とても悲しく、たくましいです。壊れたままだった方が楽だったのかもしれない、でもまた人として立ち上がることを選んだ、涼子さま。脳がおくる警告は、傷ついた涼子さま自身が発していたのですね。こんなことってあるのか、という小野寺艦長の言葉が悲しいです。泣き虫、でも笑う涼子さまの生きる力の凄まじさに、震えます。
作者からの返信
ごきげんよう、菱池さま。
いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを本当にありがとうございます。
菱池さまの仰る通りで、結局涼子は自身の脳の改造をしてまで(即ち、無理な改造が重なり、自身の生命維持すら困難な状況になるまで)、封印したかった過去でした。
それでも生きていくことを選択したのは、一旦心が壊れてしまったこともあるでしょうけれど、彼女の胎内に宿った命を守りたい、その一念だったのだと思います(残念ながら、その命も儚くなってしまった訳ですが)。
艦長さんの、そんな過去を抱える涼子への想いを吐露する回となりましたが、出逢った当初は別に恋人(サマンサ先生)がいて、その後も他の女性とのお付き合いもあった様子ですけれど、やっぱりそんな涼子という女性のことは常に頭の片隅に意識していて、徐々に醸成されていったのだと思います(きっとその過程では、色々と考えたと思います、どう接すればよいのか、男性ではなかなか想像できない辛さもありますし)。
辛くて哀しい18章、本当にお疲れ様でした。
19章は、そんな過去のトラウマに生命を喰われそうになっている涼子の救済のストーリーです。
サマンサ先生もまた、心を傷つけながらも、持てる知識とスキルの全てを持って涼子と向かい合うこととなります。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。
そうでしたか。義理の母親とお姉さんも、人生の歯車が捻れてこの世を去っていたのですね。艦長の吐いた「二人で生きよう、幸せになろう」という言葉が、更に重みを増しています☆
作者からの返信
ごきげんよう、愛宕さま。
いつもたくさん、丁寧にお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを本当にありがとうございます。
一番の被害者はもちろん涼子ですけれど、これに隠れるように、何の罪もない叔母さまと従姉も人生を狂わされていました。
涼子は、本当に天涯孤独の身になってしまっていたんですね。
仰る通り、艦長と気持ちが通じ合えた今、この地球で艦長と涼子、ふたりで生きていく、そんな人生が待っていた筈でした。
その幸せを掴む直前で今回の酷い事件に遭遇してしまったのですね。
もう一度、艦長と二人の幸せに手を伸ばせるか。
その救済のエピソードが次章、19章となります。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみ頂けますなら、こんなに嬉しいことはありません。
編集済
涼子さんが奇行に走ることとスーパーガールになった秘密、これだったのですね。ときに物語というのは現実よりも残酷だなと感じます。近くにいるなら手を伸ばせるのに、近くにありながら綴られてしまっているので、どうにもできない。マヤ姫の涙が叫びが、せめてもの代弁。
作者からの返信
ごきげんよう、悠木さま。
いつもたくさん、丁寧に、深くまでじっくりとお読み下さり、温かでお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。
はい、涼子の多重人格とその後「天才への変質」は、この残酷で悲しい出来事が原因だったということです。そして今彼女は、その変質のせいで生命の危機に晒されています。
マヤにとっては、予想を超える内容だったでしょう、理性では理解できても心が拒否するような。
それでも、ごめんなさいと涼子だけでなく小野寺にさえ謝れるのはきっと、本当に涼子を大切に想っていた証なのかもしれません。
引き続きお付き合い頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。
真実は予想よりひどかった。
涼子さんの両親が残してくれたお金はあったはずなのに。
きっとそれ目当てでもあったんですね。なんという卑劣な。
壊れてしまう過程が辛くて、自分はあちら側と違うと思ってしまう涼子さんが悲しい。
もう伯母や姉もいないのに、生きていると思っていて手紙を出してたという事実に後で気づくのも辛い。
作者からの返信
ごきげんよう、lachs ヤケザケさま。
いつもたくさん、丁寧に、登場人物達に寄り添うようにお読み下さり、温かな応援、コメントを本当にありがとうございます。
ひととしての尊厳が粉々になるほどの陰惨なお話、不快な気分にさせてしまったかも知れず、申し訳ありませんでした。
私もこの章を書くのは辛くて、恥ずかしくて、もっとぼかした方がよいだろうかとも悩んだのですが、ここでしっかり書かねばいったいここまで長々と書いてきた意味がないじゃないかと思い切って書いてしまいました。
涼子のトラウマと多重人格の発症の原因、そして生命の危機に瀕しているのはこんな過去があったからなんです。
けれどlachs ヤケザケさまにこんなに心配して頂けて、今では書いて良かったかな、と思えます。ありがとうございます。
辛い過去とそれが齎す現在の危機、これを挽回する19章を引き続きお楽しみ頂けますなら、これに勝る幸せはありません。
どうぞ、今少しだけ、お付き合い頂けますようお願いいたします。
ふう、これはなかなかこたえますね。
ちょっと序盤からは、ここは全く想像できませんでした。
作者からの返信
ごきげんよう、嶌田さま。
返信が遅れて申し訳ありませんでした。
いつもたくさん、丁寧にお読みくださってそのうえ温かな応援やコメントを下さる嶌田さまには、感謝の念しかありません。
けれど、ひょっとして、ご不快に感じられたかもしれない点についてはお詫び申し上げます。
物語の構成上、徐々に主人公のキャラクターがぶれていき、その抱える秘密がだんだんと明らかになっていく手法でしたので、ここへきて拒絶反応や不快な感情を持たれる方がいるかもしれないとは薄々思ってはおりました。
涼子の胸糞の悪い過去が、彼女の命までをも奪おうとしている事実を書こうと思えば、どうしてもここでさらりと流したり、ぼかして表現してはならない、とも思い、思い切ってこう書いた次第です。
次章は、壊れてしまいそうな涼子の再生の物語です(そしてタイトル回収の章でもあります)。
少しでも感じさせてしまった不快感を拭えるのならば、と思います。
よろしければ、引き続きお読み下さいますと、うれしい限りです。
編集済
苦いですね。
昔、友達に風俗で働いていた女の子がいました。やっぱり両親と死別していて、おじさんに引き取られて、そこからは話を聞くのも辛い話でした。
可愛い子だったし、きっとそんな過去や今がなければ、モテただろうな。と思っていました。
いや、風俗を否定するつもりはないです。
だけど、中卒だし、おじさんから逃げる為に一人暮らしをしていたし、やっぱり借金を返す為とは言え、それを仕事にしているから恋はしない。出来ないって感じでした。
ちょっと、いや、だいぶ違うかも知れないけど、そんな事を思い出しました。
報われない事が多い世の中で、理不尽な事の多い世の中で、誰もが笑って暮らしたいはずなのに、他人は平気で傷つける。
変わったら良いな。と思います。
僕は何かを残したくて、自分の生きた事を残したくて小説を書いていますが、現実と向き合えていない。だから、本当におださんはすごいと思いますよ。
作者からの返信
ごきげんよう、黒井様。
たくさんお読みくださり、応援とご丁寧なコメント、本当にありがとうございます。
世の中、理不尽な仕打ちにあって長い人生を苦しみながら生きていらっしゃる方も多いと思います。ご友人の方も、本当にお辛いでしょうね。
第三者の私が言うのも憚られるくらい、傷痕を抱えて、それでも懸命に歩いていらっしゃるのでしょう。
多重人格者の話を知ったとき、世の中にはそんな酷いこともあるのかと愕然としました。
涼子には酷い目に合わせて本当に申し訳ないと思いつつ書いていましたが、読者の方にも苦い思いをさせたのは良かったのかどうなのか。
そんな涼子を最後には幸せにしてあげたい、そんな思いで19章と20章を書きましたので、少しでも苦い想いを癒して頂ければ、と思っています。
でも、黒井様。
そんな哀しいこと仰らないで。
明るい異世界で、ちゃんと世の中の理不尽なことを解決し、明るい暮らしを与えようと爽やかな勇気ある仲間を頑張らせてらっしゃるじゃないですか。
明るい暮らしを胸に抱きながら物語を綴っている黒井様の姿勢、そして語られる物語を、私は尊敬します。
長々と申し訳ありませんでした。
おだ様ごきげんよう。
伯父とかやくざ連中が廃人になったり死んでしまったのはまぁ当然の流れなのですが、何も知らない伯母や従姉の末路が哀しすぎます……それだけ伯父のやった事が罪深い事だったんだなぁと思いました。
記憶の改編と脳の変質というのもおぉっ、と思いました。とはいえ、物理的に変化している訳ですから、副作用もありますよね。その辺りもこれまでのお話で絡んでおりましたし……お見事です。
作者からの返信
ごきげんよう、斑猫さま。
いつも丁寧にじっくりとお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。
仰る通り、もちろん最大の被害者は涼子なんですけれど、優しくしてくれていた叔母と従姉が、本当に哀れですよね。
涼子としては、これまで記憶に蓋をしていたとはいえ、叔母や従姉に申し訳ないという想い、そして望まなかったけれど結果的には自分の中で息づいていた赤ちゃんを流してしまった、そんな様々な自責の念が渦巻いていて、だから軍人になっても生死に対してセンシティヴになっていたのだろうと思っています。
記憶の改竄をより完璧にするための脳の物理的改造、それが死の危険すらある副作用をはらむ。SFにもなっていないトンデモ生命科学なんですけれど、なんとか少しでもリアリティが出せるようにと、ない頭を捻くり回した結果がこのアイディアでした。お褒め頂けて嬉しいです。
引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。