ごきげんよう、とんでもなく膨大な医学用語! そして、そこから導きだされる圧倒的説得力! ですが正直に言いましょう、私は雰囲気だけで解説を読んでいる!
……うん、……うん、何となく分かる! 何となく……何となくね!
誤解しないで頂きたいのは、おだ様の文章が悪いのではなく、私の頭が悪いのです。教科書的単語が並ぶと、何故だか目が滑るのですよね……。
しかし、涼子様の症状は予想以上に深刻な様子……!
また同じような危機が訪れようものなら、七割以上の確率で廃人に……!?
でもこれは、だったら危険から遠ざける場所に居れば安全か、というと、そう簡単な事でもないみたいですね。
やはり組織的に涼子様という人材は、そう簡単に替えの利く存在じゃないんでしょうし。
当面の危機は去ったように見えるし、というのも分かるけれども……けれども!
作者からの返信
ごきげんよう、海雀さま。
いつもたくさん、丁寧にお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。
うふふ、大丈夫ですよ、海雀さま。私だってわかっていませんから!
SFの皮を被った恋愛物語ですから、それっぽい事を尤もらしく書いているだけなのです。
大事なことは、度重なる襲撃により、涼子のメンタルは限界ギリギリ。
涼子が天才的なエリート軍人になった原因は過去のトラウマを忘れたいが為、自分ののうあを改造したことによる副作用であり、これ以上改造したら脳が物理的限界を迎えて死ぬ、と言うことです。
ただ、ここまではテロリストの反復攻撃によるストレスだけに焦点が当たっていましたが、ここで一部の人間しか知らなもう一つのストレッサー、涼子ストーカーによる拉致計画が明るみに出ました。
テロは本部長が空母に逃げ込んだことで危険度が下がりましたが、拉致計画については未だ犯人すら分かっていないのが大問題、と言う訳です。
ややこしい頭の悪いストーリーで、ほんと、ごめんなさい!
引き続きお楽しみ頂けますなら、こんなに嬉しいことはありません。
ご機嫌よう、お邪魔致します。
自身の役割を果たすべくひたすら状況を語るサム先生に、
描写されている以上の心の動きが滲み出ますね。
しかし、スーパー(ウー)マンのハットトリックに
頼りきりというUNDASNの脆弱性というのが
急所への一刺しで露見してしまったような。
作者からの返信
ごきげんよう、水棲虫。さま。
いつも丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かな応援やコメント、本当にありがとうございます。
ご指摘の通り、涼子と言うキーパーソンの代替がいない、涼子に頼り切るしかないUNDASNという軍事組織のウィークポイントが突かれたことになります。
本来、UNDASNという軍事組織は、もちろんUN及びUNDAという上位機関がシビリアンコントロールの原則の下に管理統制している「形式」なのですが、この世界、この状況で、「戦争遂行中」を言い訳に、UNは「シビリアン」の職掌を殆どUNDASN統幕にエンパワーメントしてしまっているんですね(勝つために、です)。日本で言うと最高指揮官:首相はUN事務総長、ですが防衛省に当たるUNDAが理事国の寄り合い所帯で実務能力がない為、統幕内に「政務局」を置き、実務代行させていることになります。
そこの責任者がハッティエンさんであり、そして彼はこの一大イベントを成功に導ける担当者として涼子を配置した。
けれどその涼子が特大の爆弾を抱えていた上に、想定外のテロ計画と涼子誘拐計画が絡んできたのですね。
「普通の涼子」ならこれも難なく避けたでしょう、けれど「普通じゃない涼子」の起爆装置を押されてしまった。
本来UNもしくはUNDAが担当すれば済む話だった、ということになります。
サムは医師と言う、患者の命を救うという使命に忠実ですが、その患者が「未だに未練を感じている彼の恋人」であり、サムに診察を依頼したのが「元彼」と、職業倫理以外のところからストレスを感じています。
このサムの女性としての切ない想いと元カレへの恋心、そこを汲み取って頂けたことは、とても光栄です。
このエピソードでは、テロ計画ラッシュによる涼子の精神攻撃による影響が主題でしたが、マクラガンさんの指摘で、関係ないだろうとマズアが外していた「涼子ストーカー」が新たなストレッサーとしてサムが認識しました。
サムの再診結果が次話となります。
引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。
サマンサまで狂人と化してしまいそうなプレッシャー。艦長との成り行きもあるので、言葉を選ぶ気遣いもダブルアップですね。
涼子ちゃんにとって何が一番の選択肢か、悩ましい局面です☆
作者からの返信
ごきげんよう、愛宕さま。
いつも丁寧にじっくりとお読み下さり、温かな応援やコメントを、本当にありがとうございます。
まさしくご指摘の通りでして、涼子ちゃんを除くと一番辛く苦しい立場に立たされているのは、サマンサ先生だろうと思います。
医者としての立場、涼子との関わり合い、そして嘗ての恋人であり未だ未練を残している艦長との関係、全てが、まるでサマンサを追い詰めるようにして、彼女を苦しめています。
実はこの物語の登場人物中、サマンサは私が一番大好きな、素敵な、そして強く美しい心の持ち主だと感じています。
私が憧れて、だけど何年経とうがけっして辿り着けない、素敵な大人の女性。
引き続きお楽しみ頂けますならば、これほど嬉しいことはありません。
今後ともよろしくお付き合いの程、お願いいたします。
斑猫です。
脳科学的な説明がとても詳しくて、「本当にそんな感じかも!」と思わせる内容でしたね。私は学生の時にちょっとだけ心理学をかじっただけですので、そういう意味でも勉強になりました。
そう言えば昔は多重人格を統合させるのが「治療」だと思われていましたが、最近は無闇にそうするのもマズいという塩梅に考えも変わってますからね……
ギリギリのところで踏みとどまっているであろう涼子さんですが、その強さにも何か秘密があるのかな、と感じました。
作者からの返信
ごきげんよう、斑猫さま。
いつも丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。
職場に関する描写と並んで、出来るだけリアルさを感じ取ってもらいたい、そんな(無茶な)願いを込めて描いたのが、サマンサ先生の登場する医学パートです。
SFですし、私も(残念な頭脳を持った)素人ですから、本当の疾病や症状を追求するのは無理でしょうけれど、なんとか屁理屈でも筋道が通った描写がしたい、その一念で、もう文献や専門書、ネットなどを調べまくりました(もう、辛かったです、頭が破裂しそうでした)。
だから、斑猫さまにお褒め頂けて、もう飛び上がるほどに嬉しくって。
本当にありがとうございます。
涼子ちゃんの土俵の俵につま先が引っ掛かっているような危うい、けれど粘り腰の状態、きっと心の隅で艦長さんが支えているのだろうな、と思うのですが、どうやら涼子のトラウマはこれだけではない様子なのです。
もう一押しされたら、どうなることやら。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみ頂けましたら、こんなに幸せなことはありません。
かなりの重症、時間的猶予も僅か。
でもこのギリギリの状態でサムに頼った小野寺さんの野性的な勘の部分は称賛に値しますね。放置していれば取り返しのつかない事態になったのは必須。このままでも取り返しのつかなくなる可能性はありますが。サムの心の動きが妙に痛々しいですが、今は涼子さん優先で進めてほしいところ。
作者からの返信
ごきげんよう、悠木さま。
せっかくの温かいコメントへのお礼と返信が遅くなってしまったこと、本当に申し訳ありませんでした。
いつもたくさん、丁寧にお読み下さり、本当にお優しく、そして鋭いコメントを、本当にありがとうございます。
仰る通り、時間的な余裕が殆どない状態、この会議参加者全てが思っているのは「出遅れた」という一事なんですね。
そんな中、涼子自身の限界がもう危険域にまで来ているという認識で、小野寺はサムへ協力要請をしました(元カノへ今カノを助ける手助けをして欲しい、というある意味虫の良い依頼をすること自体、小野寺はかなり躊躇ったようですが)。
そして頼られたサムは、やっぱり涼子の危機的状況を理解し、医師として救わねばならないと理解しつつも、やっぱり小野寺への想いが邪魔をして心が乱れている様子です。
引き続きお楽しみ頂けますなら、こんなに嬉しいことはありません。
涼子さんの壮絶な過去が明らかになりましたね。
ものすごく辛い、苦しい経験でしたでしょうが、それでも生をあきらめず、仲間たち、そして私たちに明るく美しい姿を見せてくれて本当に感謝です。
サマンサさんの分かりやすい説明、とてもスッと落ちました。
読むたびに彼女の人間性にも触れられて、ますます彼女のファンになりました。
自分が嫌になると言ってましたが、私はそんなサマンサさんも好きですよ。
作者からの返信
ごきげんよう、中村さま。
いつも丁寧に、深くまで読み込んで下さり、登場人物達に寄り添った温かで優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。毎回、涙が出そうになるくらい、嬉しい気持ちを頂いています。
サマンサ先生へもお優しいお言葉、ありがとうございます。きっと照れながら喜んでいますよ。「いやあー、照れちゃうなあ、ちょっとアンタ聞いてた? 」とか。
サマンサ先生は、私の考えた、「世界で一番格好良い、大人の女性」像なんです。私がこの先、何年生きようとけっしてなれない、素敵な女性。
この章と19章は、なんとか読者の皆様に涼子の異常性を伝えなければと、苦労しながら書いたことを思い出しました(書いた当時は、公開するつもりなんてこれっぽっちもなかったのですが)。中村さまに判り易かったと仰って頂けて、胸を撫で下ろしています。
でも、内容が内容なので、ご不快な気分にさせてしまっていないかと、それだけが心配なのですが。
もしもよろしければ、引き続きお楽しみいただけますと、これに勝る幸せはありません。
お暇なときに、またお越しくださいませ。
自己防御のために脳を騙す。それは生命維持のために必要だったことだったんでしょうね。
ストックホルム症候群など、人は合理的でないことを脳に錯覚させることがありますね。涼子さんの場合は、それの際立った結果だったのでしょう。
だけど、それは全体的に良いことではなく、ギリギリの結果だったとは。
作者からの返信
ごきげんよう、lachs ヤケザケさま。
本当にいつも、たくさん、丁寧にお読み下さり、毎回温かな応援やコメントまで下さって、ありがとうございます。
お忙しいでしょうに、そして何より読み難い稚拙な物語ですのに、もう、なんとお礼を言えばよいのやら。
まったくご指摘の通り、人間は自己保全の為に本能的に自分自身を騙します。
本当は不条理なのに、理屈が通ったような偽の記憶で自分を納得させて心の平穏を得る。
涼子の場合、その自己防衛の記憶の改竄が他より徹底していて、脳、特に記憶を司る海馬を物理的に変形させてまで都合よく忘れるというウルトラCを成し遂げていたんですね。その代償が、死と向い合せの発病のリスク。
サマンサも色々な意味で辛いでしょう、もちろん小野寺も、並み居るアドミラル達も。
もしもよろしければ、この辛い状況がこの後どう展開していくのか、見守って頂ければ嬉しい限りです。
解離性同一性障害の治療って昔は人格統合を目指したようですが、今は必ずしも目指さないようですね!
交代人格とはいえ人間なので、消されない時代になってよかったと思います。
交代人格みずから記憶をほかの人格に明け渡し、心の奥底に沈んで眠るならよいですが、治療で無理やり消されるのは忍びないです。
催眠療法の本を20年近く前に読みました。
米国ではその当時すでに確立された治療法でしたが、日本はまだ。
今もまだ催眠療法は、日本では一般的ではないのかな?
作者からの返信
ごきげんよう、綾森さま。
いつもたくさん、丁寧にお読み下さり、本当にお優しく、そして鋭いコメントを、本当にありがとうございます。
私もこの項を書くにあたってDSM5を資料として当たりましたが、やっぱり交代人格も一人の人間として、その尊厳を守りつつ、無理矢理統合するのではなく、日常生活に支障がない範囲でいくつかの人格の判断に任せるのが望ましいとされていると知りました。
仰る通り、交代人格も自分なりの意思や感情を持って生きているのですし、それを問答無用と消してしまうのは殺人にも等しい行為ですよね。
催眠療法は日本ではまだメジャーではないようですね。
この物語では未来ということもあり、サマンサ先生に使ってもらいましたが、かえって涼子を混乱させてしまったようです。
引き続きお楽しみ頂けますなら、こんなに嬉しいことはありません。