第五章第五話「窮鼠噛猫」
「お怪我は、ありませんか、お嬢さん?」
それは、フリードリヒ2世の魂塊が入った鼠の魔物だった。
壊れたはずの魂塊が、歩のピンチに応え、再び動きはじめたのだ。
鼠の魔物が、無数に増え各都市へ侵攻が開始されたことで、フリードリヒ2世の墓の近くを通りがかった鼠の魔物を器として復活していたのだ。
それに呼応するように、ネロたちも立ち上がる。
「ここは任せましたよ。」
ネロたちに歩を任せると、フリードリヒ2世は、電波塔を駆けおりた。
目指すは、鼠のロボット兵士がいる発電所。
発電所内の警備をする鼠の魔物たちを軽く倒していき、フリードリヒ2世は鼠のロボット兵士と対峙する。
会話から、オリジナルの鼠の魔物を倒したところで、全ての鼠の魔物が倒されるわけではないことを知ったフリードリヒ2世は、その中に、自身の魂塊を入れ込む。
既に、先の戦いでボロボロになっている魂塊……さらに、歩の加護無しでの器の変更……
フリードリヒ2世も、それが上手くいくかどうかは賭けだったが、その勝負に勝ち、鼠のコアはフリードリヒ2世の管理下に落ちた。
残った鼠の魔物たちは、フリードリヒ2世の命令に従い、近くの発電所に戻っていった。
残るロボット兵士の数は、二十八体。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます