第3話 喪失・破滅への道

これが、第一章第十話からの抜粋だったか。

なお、この後、破壊された城の中から虎のロボット兵士が最後の力を振り絞って戦いを挑んでくるのだが、まあ、流れはわかってくれたとは思う。

この頃は、まだよかった。

六十三体という最大のミスは残ったままだが、

「各ロボット兵士に憑依された魔物たちを各偉人の力で倒していき、全て倒し終えたところで、私が本性を表し、歩(アユム)の体を乗っとり、異界も含めた全ての世界を破壊し始める。それを阻止するために、歩(アユム)がこれまでの戦いで生み出してきた偉人たちが集結し、力を合わせ歩(アユム)を救い出す。」

という王道ストーリーになるはずだった。

だが、実際にはそうはならなかった。


次の話に移る前に、

魂塊(コンカイ)について説明しておこう。

第一章第三話で私が説明するのだが、簡単に言ってしまえば、過去の人物の魂を物質化したものだ。

私が、歩(アユム)に最初に渡したのは、フリードリヒ2世・皇帝ネロ・海賊ドレーク・判官チンギスハンの四名のものだった。

第一章第七話での亀のロボット兵士との戦いで、その場に倒れていたロボット兵士にフリードリヒ2世の魂を宿らせたのが初使用になる。

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