第3話ですっ!


 わたしは予想が当たり、


 先の恐怖のせいか、


 涙目で「うるうる」しながらも、


 満面の笑みを浮かべました。


 ついで、


 近づいてきたシャルロッテさんに、


 ────ダーイブっ!


 勢いよく抱きつきながら、


 はげしくほおずりをします。



 「わぁああああああんっっっっ!!!!!

 よかったですぅうううっっっっっ!!!!!!

 もしかしたらっ、

 わたしをおいてどこかへ行っちゃったのかとぉおおおおおお……………っっっっっっ!!!!!!!」


 「────っっっっ!?!!!!!!

 ご、ごめんなさい……。

 まさか、

 全ての《魔法位階まほういかい》中、

 ″最下級″ で、

 本来なら最弱の、

 あの《身体強化魔法しんたいきょうかまほうで、

 かの〈赤竜〉を討伐してしまうなんて、

 夢にも思わなかったから……。

 ごめんなさいね…………」



 いきなり飛びつかれたシャルロッテさんは、


 最初は驚いていたけど、


 途中からは、


 わたしの頭を「なでなで」してくれました。


 自然と頬が緩みます。


 えへっ♪


 えへへへっ……♪


 スリスリスリスリ…………、


 スーハー、


 スーハー…………。


 シャルロッテさんの身体を、


 存分に堪能たんのうします。



 「────っっっっ!?!!!!!

 あっ……んっ………ゃ……んんっ! ……」



 シャルロッテさんの豊満なメロンに、


 顔をうずくまらせたり、


 頬ずりするのは、


 とっても気持ち良かったです……。


 なぜか、


 シャルロッテさんは、


  ″変な声″ を出してたけども……。


 わたしはいまだ涙ですこし「シクシク」いいながらも、


 抱きついたまま、


 シャルロッテさんに話しかけます。



 「ぅ、

 うぅうううう……、

 それでぇ……、

 結果はぁ……、

 どうでしたぁ…………?」


 

 するとなぜだか、


 顔を朱くしているシャルロッテさんは、


 わたしを降ろしながら、


 息を整えました。


 そして────……、



 運命の────『結果発表』です。



 すっごく緊張します……。


 さきほど〈魔女〉は、


 成体の〈竜種〉を『討伐』できればなれるといいましたが、



 実はなのです。



 それに ″違法行為″ などをすれば、


  ″最悪″ は『処刑』、


 よくても ″多額″ の『罰金』です。


 その『討伐方法』が、


  ″違法行為″ に該当がいとうするモノであったり、


 自分以外の〈協力者〉などがいれば、


 そっこく『失格』、


 あわせて『罰金』か『処刑』ですし……、


 わたしは、


 《身体強化魔法》使ってませんが……。


 ───それに、わたしの武器である、


 この〈長杖〉も、


 ちゃんと【公理魔女協会】で登録した物ですし……、


 もちろん、わたしに〈協力者〉などもいませんっ!


 なので、緊張することなど、


 なにもないのですが……。


 それでも緊張してしまうのは、


 そういう『さが』なのですかね……?



 ────……閑話休題かんわきゅうだいです。



 さきほどのというのは、


 おのおの、さまざまな『討伐方法』で、


 【公理魔女協会】が認める、


 『合格基準点』なるモノを超えなければならないのです。


 わたしは生まれつき、


 《身体強化魔法》使ので、


 今までさんざん周囲から、


 バカにされてきました……。


 ────それでも!


 周囲の嘲笑ちょうしょうを、


 持ち前の前向きな精神こころではねのけ、


 『育ての親』である『マーリン』の、


 暖かい愛情を受けながら、


 必死に ″努力″ を積み重ね、


 やっと、


 『竜種討伐ここ』まで、


 来れました……!


 なので、緊張はしますが、


 悔いはありませんっっっっ!!!!!


 わたしは再度、


 心を落ち着かせると、


 真剣な顔で、


 シャルロッテさんを見ます。


 そして、


 シャルロッテさんも、


 こちらに向きました。


 果たして、


 結果は────────…………!



 「んっ、

 はぁ……はぁ……ん。

 ふぅー…………。

 ゴホンっ、

 それでは、

 『結果発表』をさせていただくわ」


 そう言って、


 姿勢を正すシャルロッテさん。


 対するわたしは緊張で、


 心臓が破裂してしまいそうです……!



 「(ごくっ)……………………!」



 ────ドクンッ。


 ────ドクンッ。


 ────ドクンッ。


 シャルロッテさんのまとう空気が、


 変わりました。


 さきほどとは違って、


 『仕事モード』になったようです。


 シャルロッテさんはわたしと同じ、


 真剣な瞳で、


 とうとう、口を開きました。



 「────では。

 この場で、

 『結果発表』をさせていただきます。

 第、

 三四六回さんびゃくよんじゅうろっかい《魔女試験》をり行わせていただきました、

 【公理魔女協会】、

 〈特別試験官〉である、

 この『シャルロッテ・グランテスタ』が、

 アタシの名において、

 アナタが『竜種討伐ドラゴンスレイヤー』であることを、

 ────


 「────っっっっっっ!!!!!」



 わたしは心の中で、


 うち震えるほど、歓喜しました。


 ですが、まだ終わっていません。


 〈魔女〉にの、


 『合否』が、まだなのです……!


 シャルロッテさんの『結果発表』は、


 続きます。



 「────そして。

 アナタの『討伐方法』、

 並びに『討伐対象』を加味かみし、

 『合否』を、

 決定いたします。

 結果は────────」

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