第2話ですっ!


 「────ひっ、ひゃあっっ!?!!!!」


 「…………」



 わたしは恐怖により、


 その場で、


 ウサギもかくやという跳躍をしてしまいました。


 対する相手は無言です。


 ついでに、なぜ、


 全身に『黒装束』をまとっているのに、


 『女性』だとわかるのかといいますと、


 その身体からだには、


 『女性』を意味する、


 大きな『メロン』と、


 同じく大きな『安産型の美尻』があったからです。


 お顔は周囲があまりに暗くて見えませんが、


 夜空から降り注ぐ月光の反射で、


 ほのかに煌めく『金髪』が見えます。


 わたしは目の前の存在に怯えながらも、


 頭の中をむりやり高速回転させながら、


 思考します。


 (えとえと、

 たしか────……、

 この『ボンッ・キュッ・ボンッ』の三拍子が揃ってる人で、

 『キレイな金髪の人』って────……)


 頭の中を、


 電流が走ったがごとく、


 閃きました。


 わたしは、


 手に『なるほど!』の意で、


 もうひとつの手で「ポンッ」と置くと、


 予測ですが、


 ほぼ当たってるだろう、


 相手の名前を口にします。



 「あのあのっ!

 もしかしてですけど、

 わたしの〈特別試験官〉を受けてくださった、

 ────『シャルロッテ』さんですか……?!!!!」



 たぶんですけど、


 知っている人に出会えたうれしさからか、


 少し舌が上擦うわずってしまいました。


 すると、


 対面のシャルロッテさんは、


 一度、狼狽ろうばいすると、


 あわてて返事をしました。


 かわいいです。



 「────っ!?!!

 ぇ、

 ええ!

 そうよ、

 アタシがアナタのいう、

 『シャルロッテ』よ。

 たしか、

 今朝けさぶりだから、

 久し振り、かしら?

 今回の試験、

 しっかりと見させてもらったわ」



 そういって、


 シャルロッテさんは、


 さきほどとはうって変わって、


 悠然とした面もちで、


 こちらに歩みを進めてきました。

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