03 逃げる女、ガラス固化体

 逃げられない。


 路地裏に隠れた。


「これ以上は」


 難しい、だろう。


 かといって、ここであきらめるわけにもいかない。


 アプリ。起動した。こちらに向かってくる、車が1台。きっと、この車が、唯一無二の味方。彼の作ったアプリは、いつでもわたしを助けてくれる。


「そろそろかな」


 彼から、連絡が来るはず。


 待った。


 連絡。


 来ない。

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