第335話私のは下も淡いピンクのまっさらなんだよおおお!

「いてえなあ!離せよ!このクソババア!」


「あ?てんめえー誰が『クソババア』だよ。現役JKに向かってよお」


「お前みてえなしょんべん臭いガキから見ればそりゃ周りは『ババア』ばっかに見えんだよなあ。あー、この雌ガキぃ」


「そのしょんべん臭いガキ一人にこんなに数集めてよお!恥ずかしくねえのかよ!この『クソババア』どもが!」


「うるせえなあ。椎名ぁ。あんたのそのうるせえ上の口をその真っ黒い下の口で黙らせてやってもいいんだぜ」


「見たことあんのかあああああああああ!」


「あ?見なくても聖クリの二年の椎名つったら誰にでも股ぁ開くって有名だべ。この童貞キラーがよ」


「きゃはは!ヤリマンが神宮寺の後ろで威張ってんじゃねえよ。てめえら二年のズベ公は神宮司も含めて公衆便女だろうがー」


「うるせええええええええ!私のは綺麗なピンクだっつーの!見せてやるからこの手を離せえええええええええ!」


「おいおい。野外露出も守備範囲かい。聖クリの公衆便女は紙もいらねえってホントみたいだなあー。この変態が!」


「離せえええええええ!私のはビーチクも淡いピンクで下も淡いピンクのまっさらなんだよおおお!」


「じゃあ離してやんな。今からこの野外露出狂が公開ストリップを披露してくれるってよ」


「きゃはは!今更やっぱり黒いからお見せ出来ませーんはダメよーん。皆ぁ、スマホで証拠撮影してキックトックにあげよおー」


「それいいねえ」


 女子高は平気で下ネタが飛び交うがここは特別である。


「ほれ。あんたが見せてやるっつったんだろ?それともなにかい?やっぱりどす黒いビラビラだから見せられねえってかい?」


「んだよお…。分かったよ!そんなに見てえなら見せてやんよ!でもホントにピンクだったら二度とヤリマンとか公衆便女とか言うなよなあ」


 そして椎名八重子が泣きそうになりながら気合でスカートをたくし上げようとした瞬間。


「止めな。八重子」


「神宮司!」


「彩音さん…。どうしてここへ…?」


「え?あんたのSOSが頭にビビってきたんだよ」


「いや、私が呼んできたから」


「里美ぃ!ネタばらしすんなあ!夢がないだろお!」


「すいません!彩音さん!」


「それよりせんぱぁい。あたしのかわいいツレに随分かわいげのないことしてくれてんじゃん」


「るせえ!てめえがクソ生意気だからわりいんだろうが!」


「だったら八重子や里見にこんなことしないであたしんところに直で来ればいい話だろ?あたしにビビってるから直に来れねえんだろ?このメス豚ゴリラどもが。メス豚ゴリラはうほうほ喘いで黒いバナナを咥えてりゃあいいんじゃね。あ、咥え過ぎてるからブタになったんだっけ?ごめんねー。清純派には分からんわ。豚の気持ちは」


「…こっのガキぃ」


「ババアより若いからガキですいませんねえ」


「(ちょっとぉ、ヤバいよ…。神宮司が相手じゃあ…)」


「(そうだよ…。こいつには数でも勝てないっすよ…)」


「うるせえ!神宮司!てめえ、いつか輪姦してやっからよお。覚えてろよ」


「せんぱぁい。輪姦すってもしかしたら股間に棒が生えてんすか?そりゃあ生えるねえ。今は『映え』の時代っすよお。インスタにあげりゃあ全国のチェリー君が殺到しますよお。インスタならぬ『淫スター』ってかあ。キャハハハハハ!」


「ちっ、いくぞ!」


「ちょ、待ってください!」


 そしてこの場から去っていく聖クリクリ女学園の三年生ヤンキーたち。


「おいおい。八重子ぉ。あんた、なに公開ストリップなんかしようとしてんだよお」


「だってえ。あいつらが私のはどす黒いだとかヤリマンだとか公衆便女って言うんだもん」


「そ、そうなのか…?」


「そんな訳ないに決まってるじゃん。私のは綺麗なピンクだからあ」


「そ、そうなのか…?」


「え?見てみる?」


「う、うん…」


「ちょ、ちょっと!彩音さん!からかうのは止めてください!八重子も!」


「え?あ、ああ…。そうだよお!冗談だよお!八重子ぉ!なにサカってんだよお」


 彩音ちゃんは十割本気だった。止めに入った八犬(はっけん)里美を心の中で『せっかくいいところだったのに止めてんじゃねえ!この馬鹿ぁ!』と怒っていた。


 神宮司彩音。十七歳。聖クリクリ女学園に通う校内最強のヤンキーであり、同時に『性』に興味深々なイケイケガールであった。本人は意識してないが男も女もいける口であり。エロゲ―にハマり、ラノベでBLにハマり、百合にハマり、深夜アニメにハマり、二次元にハマり。宮部とたなりんを足して二で割って女体化したらそのまま彩音ちゃんになる。


「それよりさあ。あの『藻府藻府』の宮部様とお友達になったんだぜえ!」


「え?彩音さん。それってマジばなですか?」


「マジマジ。卍マジだよお!」


「どこで知り合ったんですか?」


「え?あ、ああ…、街でバッタリ」


「ホントですか!?すごいですね!」


 言えねえ…、〇〇屋で『真・七つ目の大罪』無修正バージョンを買おうとしてたら出会ったなんて絶対言えねえ…!と彩音ちゃんは思っていた。彩音ちゃんは聖クリクリ女学園では頼れる姉御(接しやすい天然)として同級生や下級生からは慕われていた。ちなみに八重子も慕われていた。

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