第3話 もじもじ
しばらくして二人が上手から出てくる。
おいらが頭を押さえて出痛がっててくる。
おいら 痛ええええ!
女の子 男の子でしょ。泣き言言わないの!
おいら 何なんだよ。センコー、おいらのこと何も呼んでなかったじゃん。
女の子 でも怒られたでしょ。
おいら おいらがセンコーの前に行ったら、キョトンとしてたぜ。
なんでここに来たんだって。
おいらの顔見たら思い出したように、思いつきで、ゲンコツされたよ!
痛えええ。
女の子 でも授業に出なさい!って言ってたでしょ。
おいら わざわざ目の前に現れたから、怒りをかったような感じだったぜ。
まさしく「飛んで火に入る夏の虫」。
女の子 ・・・私、一番後ろの窓際の席で、おいらが私の横でしょ。
いっつも、先生が私に、おいらはどこにいるって聞いてくるんだから。
おいら 虫が火に飛び込んじゃうんだぜ。これほど馬鹿げたことはなかったぜ。
もう帰ろうぜ。だいぶ暗くなってきた。
女の子 ・・・もう少し、ここに居よ。
おいら お母さんに怒られるぜ。
女の子 お母さんまだ仕事。
おいら お父さんに怒られるぜ。
女の子 お父さん、もっと仕事。
おいら 兄弟が心配するぜ。
女の子 兄弟いない。
おいら ばあちゃん・・
女の子 いない。
おいら ペット・・
女の子 もいない。
おいら じゃあ遊ぼっか。
女の子 (よろこんで)何する?
おいら 何しよう!
女の子 何でもいいや!
SEKAI NO OWARI 「RPG」が流れる。
曲に合わせて、ダルマさんが転んだ、鬼ごっこ。
それが終わると簡単なステップのダンス。
おいら 楽しかった。疲れたね。もう帰ろっか。
女の子 ・・・私、実はね、おいらにお願いしたいことがあるんだ。
おいら 何だよ。
女の子 ・・・実はね。(もじもじして)でも恥ずかしい。
おいら 何なんだよ。
女の子 でも、断られそう。
おいら おいらは男だぜ。おめえは女らしくねえけど、
女・子供のお願いを断るようじゃあ、男が廃るってもんだぜ。
女の子 ・・・じゃあ言うね。
おいら ああ。
女の子 でも恥ずかしい。
おいら ぶってんじゃねえよ。
女の子 私、・・・ね。
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