火・機械・最速の罠⇒サイコミステリー

舞台は超・素吾胃高校。超能力を使える人間しか入れない超エリーート高校だ。正確に言えば中高一貫校・付属小学校や幼稚園もあり超能力の強度に応じて学費が免除されたり法外な学費を請求されたりする。実力で全てが決まる為クラス仲は基本ギスギスしている。こっわ。


でそこに転校生が入って来る。転校生は所謂一般人。体中を機械化している。先天的ではなく後天的に弄った物。近頃は自分で自分の体を改造している。ハッキング・データ分析辺りを大の得意とする。その能力から学長が超能力と遜色無い程度の実力だと判断し入学を許可された。




で授業が終わった後マルフォイを縦に伸ばして口を百倍悪くした感じの奴に絡まれる。ワイは純血やで~You一般人やろ~格が違うで~って奴。定番。いつもの。かませ犬。でも皆薄々思ってる事なので誰も口は挟まない。


ど~せYouの親もYouみたいにクソッタレなんやろ~って言われた所で転校生がキレる。縦伸びマルフォイの悪事を淡々と朗読していく。なんとこいつは犯罪しまくってる癖に警察のお偉いさんである所のパピーにもみ消して貰っていたのだ!


自業自得!サヨナラ!捨て台詞を吐きながら去っていく縦伸びマルフォイ。うーん小物。マルフォイはクラスの皆に嫌われていたので転校生は一躍クラスの英雄になった。友達も出来た。水の能力を使う水野と火の能力を使う火野だ。水野はクール。火野は熱血。




ある日。授業を受ける。転校生はネットと脳細胞を同期させているので勉学の必要は無かった。て事で授業中ヒマだったので外を見ていた。すると水野が体育倉庫から出てくるのが見えた。確か保健室に行っていたはずなのだが。その後すぐに体育倉庫が爆発した。ドンドンドコドコドンドンドン!異常事態じゃワッショイワッショイ!


中にマルフォイの遺体があった。状況が状況なので水野がクソ程疑われている。かわいそう。だが転校生はこれを疑っていた。水野にあんな爆発を起こす能力も無い。ましてや理由も無い。となると…犯人が分かったぞ!余りにもスピーディーな展開!ここまで25分!コナンも金田一もビックリだ!




無人の教室。ドアが開く。ガラガラガラ。


「転校生か。何だよ用って」


「単刀直入に言う。火野、お前犯人だろ」


「ハァ?何言ってんだよ。犯人は水野だろ」


「水野には爆発を起こす能力も理由も無い。火野には爆発を起こす能力も理由もある。単純な話だ」


「そんなもんねえよ。能力も。理由もな。大体火を起こすのと爆発を起こすのは訳が違えんだ。俺にできる訳がねえ」


「それは…どうかな?」カタカタカタ


「俺の脳髄には学校中の写真がインプットしてある。どうも爆発前と後で石灰の量が全然違うみたいだ。この石灰を使って粉塵爆発を起こしたんだろう」


「ギクッ!…しかし!理由が!理由が無い!」


「理由なんざ明瞭だ。水野に罪を被せるためだろ。その時点で思いつく事が出来る最速の罠だったって訳さ。操作を攪乱させる為のな」


「水野さんに犯行現場を見られたお前はとりあえず水野を気絶させ何食わぬ顔で授業に戻った。そして水野が起きて外に出たタイミングで火を使った時限装置で石灰をばら撒くと同時に火種を入れて爆破させたんだ」


「ギクギクギクッ!しかし証拠が!証拠が無いぞ!」


「お前どうせマルフォイ焼き殺しただろ。でその後さらに爆破して焼いた。そうなると遺体にダブルジャーギングって現象が起きる。司法解剖されたらそんなん一発でバレるぞ」


「ガガーン!…そうだよ。俺が犯人だ」


「そうか。まあダブルジャーギングなんて現象無いけどな。今の自白は録音してある。後で警察に届けてやるよ」


「クソやんYou」


「俺もそう思う。クソ野郎がある事ない事言う前に警察に自首する事を勧めるぜ」


「そうしますかね。結構重めの動機あるけど聞く?」


「いい。ネットに載ってた。マルフォイに妹レ○プされたんだってな」


「そう。それで殺した。水野に恨みは無い」


「そうか」




火野は結局自首と情状酌量と少年法に守られて軽い刑で済んだらしい。釈放された後彼がどうなったかは誰も知らない。転校生を除いては。








おしまい

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