第49話ますおさんじょうたいだよ!いくらちゃん

「いくらさん」


「はーい。どうされました。わたみねえさんのことですか?ばーぶー」


「いや、今日はちょっとさしで飲みたくてね」


「はーい。ばーぶー」


「・・・そんなに自分のおやじは『悪』なんでしょうか?」


「いえ、立派なかただと思います。一生懸命働かれ、嫁ぎ先で肩身の狭い思いをされながらも明るい方だったじゃないですか。ばーぶー」


「そうですよね。世の中は別に婿入りしなくても嫁さん側の実家に暮らすことも普通にありますよね。それがなんで自分のおやじの名前が・・・」


「そうですね。昔はよかったですね。ばーぶー」


いくらなんでもひとのお父さんを現象よばわりするのはいかがなものではないかと大人になって思ったいくらちゃんであった。

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