第37話『びおるちあしゃんぷー』だよ!いくらちゃん

「おお、いくらくん。久しぶりだね。まあ、あがってあがって。うちのは今、買い物にいっておってなあ。お茶でいいかな?(ふさふさ)」


「いえ、おかまいなくです。ちょうど近くにくる用事がありましたので。ばーぶー」


「麦茶しかなかったわ。まあ、飲んで。ゆっくりしていって。もうすぐうちのも帰ってくるだろうし(ふさふさ)」


「いただきます。ばーぶー」


「いくらくんは結婚しないのかい。いやまあ、わしがいうのも野暮な話だが(ふさふさ)」(きんぱちせんせいのように長髪をかき上げる)


「いえ、まあ。自分はいい年してぷらぷらしておりますので。それにひとりが気楽なのもあります。いけませんねえ。なみへいさんはおいくつぐらいにふねさんとご結婚されたんですか?」


(ふさあー)「何年前になるかのう。いまが九十だから六十年ぐらい前かな(ふさふさ)」


「一途で素晴らしいと思います。ばーぶー」


「ただいまかえりましたよ」


「お、うちのが帰ってきた。おーい!いくらくんが遊びに来てくれてるぞ!(ふさふさ)」


『びおるちあしゃんぷー』とかロン毛とか絶対にふれてはいけないと思っていたいくらちゃんであった。

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