第36話おふろだよ!いくらちゃん

「おにいさん、こういうところ初めて?」


「いえ、『銭湯』は好きなのでよく利用します。というか。ななこさん、ここの番台をされてるんですね。ばーぶー」


「そうよ。石鹸とかしゃんぷーは大丈夫?売ってるけど」


「はーい。持ってきてますので大丈夫です。自分は他のやつだと合わないので。ちなみに石鹸のお値段はどれぐらいで販売されてるのでしょうか。ばーぶー」


「石鹸は500円。シャンプーは2000円でリンスが3000円」


「それはさすがに高いのではないでしょうか。50円でも高いと感じますが、まあ手ぶらで来られることを考えればいいのでしょうが。ばーぶー」


「ちょっとまってよいくらちゃん。そういうことは現物見て言ってくれる?」


「はーい。これは・・・。『でぃおーる』の石鹸じゃないですか。一万円以上するものですね。ばーぶー」


「でしょー。シャンプーとかも見てよー」


「これは『びおるちあしゃんぷー』ですね。3000円ぐらいですよね。ばーぶー」


「そうよー。なみへいさんもこれ使ってるんだからー」


「それはびっくりしました。ばーぶー」


「ちなみに『ばぶ』も売ってるよー。お持ち帰り用」


「へえー、いろいろあっていいですね。それでは自分はこの辺で。ゆっくりつからせていただきます。入浴料はここに置きますね。ばーぶー」


「コーヒー牛乳冷やしとくからねー」


あのひとが『びおるちあしゃんぷー』を愛用しているのかと湯船の中でそればかり考えてしまったいくらちゃんであった。

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