第35話さざえねえさんだよ!いくらちゃん

「ご無沙汰しております。ばーぶー」


(たばこすぱー)「ああ、いくらちゃん。ひさしぶり」


「あいかわらずそっけないですね。ばーぶー」


「そう?」


「はーい。ちょっと言いにくいですがたまにたらさんとも会ってますよ。元気そうです。ばーぶー」


「そ。別に興味ないから」


「今は『瀬戸内』さんでしたよね。ご存じでしょうか。瀬戸内海でとれるサザエは角がないんです。ばーぶー」


「それが。私が角があるとでも言いたいの」


「いいえ。そういうわけではありません。ただ、今もばくちにハマっておられると聞いてます。賭け事は別に個人の自由だと思いますが。せめて『靴』は履いていった方がいいと思います。ばーぶー」


「なにそれ。裸足で賭けたらあかんて言うてるん」


「いえ、そういうわけではありません。今日は元気そうなお顔が見れてよかったです。それではお邪魔しました。ばーぶー」


「あの男は、いや、なんでもないわ。・・・、たらにまあ、会うことがあれば。。。いや、なんでもないわ」


「はーい。それでは失礼します。ばーぶー」


男女関係や親権問題や素直になれない感情も人それぞれ抱えているものだと思っているいくらちゃんであった。


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