第15話飲みたい夜もあるんだよ!いくらちゃん
ここはいくらちゃん行きつけのスナック。『しーらっきー』。美人のママさんとアルバイト女性二人で営業している小さなお店だ。
からんころーん。
「あら、いくらさん。いらっしゃい」
「はーい。お久しぶりです。飲ませていただけますか。ばーぶー」
「水割り薄めでよかったわよね」
「あ、今日は濃いめでお願いします。ばーぶー」
「私もいただいていいかしら?」
「はーい。どうぞ。好きなのを飲んでください。ばーぶー」
「じゃあ、いただきまーす。かんぱーい」
「はーい。ばーぶー(たばこ咥える)」
(美人のママさん、ライターしゅぼっ)
「軽いもの食べます?」
「あ、大丈夫です。ばーぶー」
「お客さん、カラオケ歌いません?」
「あ、いいのよ。きょーちゃん。この人はそういうの苦手だから」
「すいません」
「はーい。いえ、お気遣いありがとうございます。歌はちょっと。ばーぶー」
(美人ママさん、めんそーるたばこ、しゅぼっ。ぷかー)
「(今日、この後大丈夫?)」
「え。ばーぶー」
「(お店もずいぶん久しぶりだし。いくらさん、他に浮気してたんじゃないの?)」
「そんなことはありません。ちょっと仕事の方が忙しくて。決して不義理を、あ、男らしくないですね。ばーぶー」
「ほんと、不器用な男ね・・・」
「はーい。・・・。らーぶー」
「!」
「ごほんごほん!ふー。おかわりください。ばーぶー」
「はい♡」
今夜は飲みたいいくらちゃんであった。
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