第14話海釣りだよ!いくらちゃん

「おはよー!海釣りは初めてかい?いくらちゃん」


「はーい。おはようございます。初めてですね。ご指導のほどよろしくお願いします。ばーぶー」


「まあまあ、船長さんが釣れるポイントとかいろいろ詳しいし、いろいろ教えてくれるから!楽しいよ!」


「はーい。『ふね』・・・ですか・・・。ばーぶー」


「そうだよ!『船』だよ!」


~船に乗り込む~


船長さん「『船』ぇー、出すよ―――――!!」


「すごいねー!いくらちゃん!『船』、出るよ!!」


「・・・」


船長さん「これからポイントまで時間ありますので!皆さん!狭くてキツキツですけど『船』の中に!」


「いくらちゃん!風も強いし。寒いから。『船』の中に!中に!ね!」


「・・・」


「あー!あたたかあーい!『船』の中は最高だね!もっと入るよ!もっともっと入るよ!きついけど!」


「・・・」


船長さん「あー、ごめんねー。もっと入れたいけどこれ以上は入んないやー。みなさーん!順番に!おい、全員は難しいから考えて。出して入れて」


部下の人「はい!みなさーん!順番に!」


「おい!俺も中に!」


「俺も中に!おい!先に出すなよ!!」


「みんな中がいいもんねえー。ん?どうしたんだい?いくらちゃん」


「・・・」


人間は想像の生き物である。楽しい気分になれなかったいくらちゃんであった。

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