エピローグ2
薫と隆を乗せた車は、都会に向かう渋滞の中にいた。
二人はあの時からずっと黙ったまま。お互いに同じことを考えていると思っている。二人の知る限り、あの二人に接点はないはずだった。
「ねえ、どこかで休もうか。渋滞してるし」
「そうだね」
「向こうに泊まってくればよかったのかな。仕事は休みなんでしょう」
「仕事は休みだけど、この時期あそこに泊まるのは無理なんじゃない」
「そうだよね」
車は大通りを離れ、暗く細い道を滑るように走っていく。
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