第2話 セッ💟スの相手は……

 僕らはすぐに警察へ通報した。



 それから即座に、風間リョウの部屋を訪ねたが部屋は空っぽだった。



 ついさっきまでは、彼の居た形跡がある。


 『メアリーセレスト号』みたいに神隠しにあったようだ。




 もちろん警察へは画像も見せたが、あまり信用をしていない。




 あちこちで同様の事件が起きているらしい。なにしろ日本では年間、十万人近く失踪するのだ。




 しかし風間リョウは、その夜から消えた。







 ◇◇◇◇





 八月に入ってすぐに今度は舞香から緊急の連絡が入った。




『助けてェ~ー❗❗ 正義せいぎィ~ー❗❗』

 スマホのスピーカーから舞香の悲鳴が聞こえた。泣いているのか、要領を得ない。



「なァ~…、もしもし、どうした舞香❓

 泣いてないでちゃんと教えてくれ❗❗」


『ううゥ、ジャスティスからメールが……』



「なッ、ジャスティスから、わかった今すぐ行く❗❗」

 僕は速攻で、彼女の元へ向かった。



 舞香を【死】なせるワケにはいかない。

 決して、リョウの二の舞はさせない。




正義せいぎィ~ー❗❗」

 彼女は玄関のドアを開けるなり僕に抱きついてきた。

 泣いていたのだろう。


 化粧は剥げていたが、それでも可愛らしい。

 柔らかな胸の膨らみが僕の胸板に押しつけられた。

 一気に心拍数が急上昇だ。



「ジャスティスから何て、メールが届いたんだ❓」

 僕はドアの外を確認し部屋の中へ入った。

 辺りには不審な影はない。



 リビングは香水だろうか。甘い匂いが漂っていた。


「見て……」彼女はスマホを掲げた。


「ン……」その画面を見つめた。



【さあ、ゲームを始めましょう】


「チィッ」下らないメールだ。

  


【セッ○ス or デス❗❗

 どちらかを選択しなさい】



「……😔💦💦💦」

【猶予は、十二時間……

 さあ、ジャスティスゲームの始まりです】



「ううゥ……😔💦💦 いつこれが」

「つい、さっき……」


「じゃ、まだ十時間以上はあるわけだ。

 ッで……、きにくいけど」

 重要な事なので、訊かないワケにはいかない。


「指定された相手ねぇ 😔💦」


「ああ、誰なんだ」クッソォ~……。

 馬場アキラだったら、ぶん殴ってやりたい。 



「……😔💦」

 舞香は黙って顔を伏せた。



「クッ、僕の知ってるヤツか。

 まさか、アキラじゃないだろうな」

 二人の間に重たい沈黙が宿った。

 胸が締めつけられるようだ。



 沈黙を破ったのは舞香だった。

正義せいぎよ」



「ボッ、僕……❓❓」まさか……。



 すぐに僕のスマホにも着信通知があった。



「チィッ」ジャスティスからだ。

 開くと、【セッ○ス or デス】と書かれてあった。


 指定された相手は、星野舞香としるされてある。



「ううゥ 😲💦💦💦」

 まさかの展開だ。






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