第5話 intermission-2

 僕は二階の窓から外を見下ろした。

 門から玄関までの間は、小さなバラ園になっていて、祖母が丹精込めて育てたバラが咲き誇っている。葉や花びらの間にとどめ置かれた昨日の雨滴が、徐々に強さを増してきた日射し浴びて輝いている。とても美しい眺めだ。


 あのハート、きちんと問題なく運ばれているだろうか。今頃、どの辺りにいるのかな。


 そんなことを思っていると、門の前の通りを、すごいスピードを出した一台の車が通り過ぎた。その車が巻き起こした風で、木の葉が揺れて、パラパラと木の下にだけ小雨が降る。


 僕は、急に不安になった。

 彼は、ちゃんと来るだろうか――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る