3日目
今日は少し長く車を走らせる。
道は平坦だが、単純に距離がある。休憩をはさみながら目的地へ向かった。
魔法と科学が同時に存在する場合、多くは合体して魔法科学と言えるものになる。
しかしこの二つが反発している場合は、理由は主に思想の違いだ。
この星では、科学を推進する民族と、魔法を信仰する民族が、代わる代わる侵略と衰退を繰り返し、年代によって全く異なる文化を築いてきたのだという。
そしてその歴史の中には、お互いが譲歩し共存した時代も存在する。
目的地は思ったよりも大きかった。
維持魔法が施行されているのか、今までの中で一番年代が古いはずのコロッセオは状態が良かった。
アーチが美しい、正面玄関と思しき場所から中へ入る。
外側と違い、中はやや崩れ落ちた場所が見受けられる。
一番損傷が激しいのは、やはり精密機械の部分のようだ。人工物と維持魔法の相性はあまりよくないらしい。
思っていたよりシンプルな造りの内部を抜け、闘技場へ。
この時代の二つの民族は交わることはなかったが、しかし争いを平和的に解決するため、スポーツによって決着をつけていたらしい。
しかしそれも長くは続かず、どの地域からも遠いこの地は早々に捨てられた。
今日はコロッセオの中で良い場所を見つけたので、そこで眠る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。