リストラ
阿佐ヶ谷ピエロ
リストラ
私は大林務、大手飲料メーカーの人事部の課長である。ここ最近の不況により会社は15%のリストラを決めた。今日もこれから1人、左遷人事である。
「そう言う訳で小松原さん。営業二課課長から庶務課の課長代理への移動になりました。
どうしますか?小松原さん。」小松原さんは凛とした表情になった。
「私は今までの仕事が評価されないなら会社を辞めさせていただきます。」私は正直ほっとした。
1年後
「部長。私が、庶務課の課長代理ですか?」
まさか私がリストラとは、晴天の霹靂である。私は会社を辞め、職安で探したビルの清掃員として働くことになった。今日はその1日目である。
「大林さん。」私の指導係がうしろから声をかけてきた。私は振り向きざまに頭を下げた。
「よろしくお願いします。大林です。」
頭を上げたその向こうには、微笑みを見せる小松原さんがいた。
終わり
リストラ 阿佐ヶ谷ピエロ @20060204
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