第5話:国宝魔具
「そ、ん、な、ばか、な。
なぜ、まぐが、きか、ない、でん、せつの、まぐ、だぞ。
おれ、たちは、しん、ゆう、だ、だか、ら、いう、こと、を、きけ」
ゴミが、何か言っているが、なんのことだ?
ああ、ゴミがみているのは、以前ゴミが友情の証だと、今思えば噴飯物のセリフを吐いて寄こしてきた、国宝だというブレスレットだ。
なるほど、ようやく分かった、これは俺を操るための道具だったのだな。
だっから勘が働かず、ゴミを信じられる相手だと思ってしまっていたのだ。
そうと分かると、おなおさら腹が立ってきたな。
「そうだ、俺達は分かち難い親友だよ。
だからこそ、親友に裏切られた俺の気持ちは分かってくれるよな。
直ぐに殺す気にもならないくらい、沸々と怒りが湧き上がってくるのを。
ほら、これが、お前が恩着せがまし、私にくれた王家の秘宝だよ。
俺の怒りで、見事に全ての宝石が砕けているじゃないか。
同じようにお前の秘宝も踏みつぶして引き抜いてやるよ」
私の大切なターニャを穢したモノにも直接罰を与えないとな。
触るのは汚らわしいから、軍靴の踵で踏みつぶしてやる。
「ウギャアアアアアア」
まだまだこれで終わりではないよ、しんゆう。
手で引き千切るのは簡単だが、汚らわしいから、踏んで踏んで踏んで踏んで。
グチャグチャになるまで踏んで、王家の秘薬秘術でも再生できないようにする。
「なさけないな、気を失っていては痛みも恐怖も感じられないだろ?
ちゃんと目を覚まして、自分の行いに相応しい痛みと恐怖を味わうんだよ」
俺は一番痛みを感じて目が覚める気付けのツボにケリを入れてやった。
「ギャアアアアア」
眼が覚めた王太子だが、さてどうしたものだろうか?
今日一日で楽に殺してしまっては、ずっと苦しんだターニャが可哀想だ。
王家の秘薬秘術で完治されては面白くないが、また一から苦しめられるともいえるから、ここは絶命しない程度に苦しめる事にしよう。
さっき雌豚にしたように、鼻を潰してから引き千切る。
耳はたいして痛くないだろうけれど、再生しなければ恥という苦痛も与えられるから、潰してから引き千切る。
「うっ、うっ、うっ、うっ」
雌豚が、這いずって逃げようとしているのが苛立たしいな。
鼻と胸は引き千切ったが、まだ耳も唇も残っているから、潰してから引き千切る。
「ギャアアアアア」
王太子、いや、ゴミだった、ゴミと同じように両手足を握り潰す。
「ギャアアアアア」
気を失ったくらいで逃がさない、気付けのツボを蹴る。
「ギャアアアアア」
ふむ、こいつも王家の秘宝秘術の恩恵を受けられるのだろうか?
まあ、いい、治っていたらまた一から壊してやればいい。
眼玉を潰してから引き抜く。
腹を裂いて内臓を引きずり出して口に突っ込む。
さあ、またせたね、しんゆう、また、友情を確認しようではないか。
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