第4話:復讐2
私の可愛い妹ターニャ、可哀想な妹ターニャ。
兄さんが愚かだった、ごめんよターニャ、辛かったね、悔しかったね。
もう大丈夫、兄さんが帰って来たから、本当に丈夫だからね。
ターニャを傷つけるモノ、ターニャを哀しませるモノは、全部掃除する。
細かく切り裂いて、粉々に砕いて、ぐちゃぐちゃに潰してあげる。
もう一瞬だって眼を離したりしない、ずっと側にいて護ってあげるから。
「ああ、お兄様、帰って来てくださったのね、お兄様。
聞いてくださいませ、お兄様、殿下が意地悪を言われるのですよ」
ああ、なんて姿になってしまったのだ、ターニャ!
光り輝くようだった金髪が、真っ白ではないか。
海のような蒼だった瞳が、泣き腫らして真っ赤だ。
健康的だった肢体が、ガリガリに痩せ細ってしまっている。
妊娠しているお腹だけが、少しふくらんでいる。
この中に腐れ豚野郎の子がいると思うと、どす黒い怒りが沸々と湧き上がる!
「な、ボドワン、だと、貴様役目はどうした!
役目を放棄して帰国するなど、処刑だぞ!」
五月蠅い豚は黙らせないと、可愛いターニャの目が腐ってしまう。
だが、ターニャにこれ以上醜いモノをを見せるわけにはいかない。
これ以上ターニャを傷つけるわけには、絶対にいかないのだ。
「ターニャ、これは全部夢なんだ、もう一度目が覚めたら元通りだよ。
だからね、今は私がいいと言うまで眼を瞑って眠りなさい」
「はい、お兄様」
ターニャは俺の腕の中に倒れ込んできた。
気絶するように、深き眠りについた、ずっと一睡もできなかったのだな。
「おい、こら、ボドワン、俺の命令が聞けないのか!
う、わ、な、なに、なにを、な、ギャアアアアア」
まずは、手だ、片手を握り潰す、潰して潰して潰して潰す。
ターニャを安全な所に寝かせている間に逃げられては、追いかけるのが面倒だ。
左の足を握り潰す、潰す、丁寧に、骨のひとかけらも残さず、潰す。
右の足も、指一本残すことなく、心を込めて、潰す!
「ひっうううう、ひぃひぃひぃひぃ」
醜い雌豚が、糞尿を垂れ流しながら、這いずって逃げようとしているが、逃げられると思っているのなら、それは都合がよすぎる考えだよ。
楽に殺してもらえると思っているのなら、それは間違いだよ。
まずは、鼻を引き千切ってあげよう。
「ギャアアアアア、痛い、痛い、痛い、痛い」
次は、その牛のような胸を、もいであげようね、まずは右からだよ。
「ギャアアアアア、ごめ、ごめん、ごめんなさい、私じゃ」
豚が人間の言葉を話してはいけないよ。
豚は豚らしく、糞尿に塗れながら、ブヒブヒ言わないとね。
だから、その舌はまず指で潰して、十分痛みを感じてから、こうして引き抜いてあげるよ、そんなに暴れちゃ、歯を一本ずつ抜けないじゃないか。
ほら、二本一度に抜いてしまった。
これじゃあ、ターニャの受けた痛みの万分の一も返せないよ。
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