諸事情詩集

なにが牽引か

ワンボックスカーでアイツを轢（ひ）いてやりたい

まるでパズルに興（きょう）じる心持ちで

人の気も知らずにお冷（ひや）をすすりやがって

なんか

なんかさ

なんかあれなんですよね

ブレーキが押し返してくるんですよね

決（け）して他人事じゃないぞ

寝首とかそんな悠長（ゆうちょう）なことを言う

理解者面（りかいしゃづら）した貉（むじな）を

同じ墓穴（はかあな）に埋（う）めてやりたい

確信犯（かくしんはん）の正しい用法（ようほう）と誤用（ごよう）を

一緒くたにしながら

すこしだけ

すこしだけ待ってくださいね

でも、なんかあれなんですよね

それでも、希望が後ろから付いてくるんですよね

ストーカーであることの自覚をしっかり持って

「なんか言い方があれなだけで、悪気とかはないと思い込むことも、決して出来ないわけじゃないよね」とかなんとかブツブツ言いながら

でもさ

だけどさ

膝（ひざ）の節（ふし）の鳴る音にあらかじめ

吉兆（きっちょう）を感じることにして生きてきた人生を

とことん貶（けな）された

そんな被害妄想（ひがいもうそう）こみでアイツを轢（ひ）いて

その上で散々切り返してやりたい

いっそ

いっそのこと

人のことを茶運（ちゃはこ）び人形（にんぎょう）みたいに揶揄（やゆ）するアイツには

お茶をたんまり積（つ）み込んだ

大型トレーラーがお似合いだろうか