メリメリ

私の人生

踏んだり蹴ったり

踏まなかったり蹴らなかったり


バランス取るために

自分の足を踏みつけにする

この足か? この足が悪いのか?


人生相談ほとんど見せしめ

商才皆無と継いだ店閉める

会社勤めも楽じゃなく、慣れないネクタイ首締める

締め日間近の取引が財布の口の紐締める

苛立つ上司、常識の範囲内のパワハラで

心メリメリ締め付ける


エリート揃いの落下傘部隊が風にあおられ飛んでいく

苦し紛れにアルコール、あおるそばからまたあお

当て付けみたいな酒の肴を、酒で臓腑ぞうふに送り込む

一錠、一錠、また一錠、錠前外しの夜が更けていく


葬式の総指揮を取る創始者が大金で哀悼あいとうの意を示す

彼は素晴らしい人間でした、控えめで

彼は素晴らしい人間でした、優しげで

それは気晴らしの体験でした、またとなく


やんぬるかな熱燗あつかん一本、彼は一本気だった

そう記憶しています、これ如何いか

酔い醒ましに冷酒をあおる、彼は将来有望だった

そう記憶しています、鯉のぼり

五臓六腑を占めるのは芳醇ほうじゅんな酒の香り、これはよい酒だった

そう記憶しています、本格醸造ほんかくじょうぞう生搾なましぼ


杓子定規しゃくしじょうぎなパントマイムは疲れるわ

黒子が夜の細道行脚あんぎゃする

夜風がこんなに気持ちよいことって

年に数度もないような

あるいは年中あるような

前後不覚、意味不明では判別つかず

ただ、だだ漏れるのは、脳性麻痺がかもし出す幸せなる薄笑い


俺は何のために生きているんだ?

やるせない溜め息すら香らせるのは

華やかなる米の息吹きの断末魔

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