広告費

嘆くのは、照れ隠しなんかじゃないのは誰だって知ってるよ

ならどうして誰も助けないの、声を掛けないの

心が縮んで割れていく、水晶玉が白く濁って汚れてく

過去も未来もない交ぜに、誰も彼をも道連れにして


白目で僕を値踏みしないで、陰口で僕の背中を撫でないで

友達? 親友? 昔から? 悪いことだけに僕を巻き込むのはやめてよ

コンクリートのひび割れの中、雑草が死に物狂いで生えていた

高架下の暗闇で怪物が叫びを上げた、前提条件に立脚して


土台は小さなマッチ棒、立脚に立脚を重ね、何も知らずに生きてきた

悪魔が広告費を払って囁いた、怖くない、人はいずれ、一人残らず死ぬんだよ

カバーストーリ美しや、美談に包まれ死ねるのさ、人は死んだら美談に変わる

マッチを灯せば、たちまち燃える、お前はもう充分に広告費を支払った

大丈夫、靴を履いていたって、お前は天国に行けるんだ


聞き分けのいい子でした、おとなしい子でした、だけど友達はたくさんいました

まさか、考えもしませんでした、当日だっていつも通りで

悲しいです、あんなにいい子だったのに、私たちもいまだに受け止め切れていないというのが本当のところなんです

ですが、ええ、喜んでいるはずです、こんなにたくさんの方に悲しんでもらえて、あの子は幸せ者です、あの子が喜んで笑っているのが、微笑んでいるのが、手に取るように分かるんです

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