ファファ
ピアノ線に指を乗せ、それを一気に横に引く
滴る音符、口に含めばファの味がする
ファ、ファ、ファ
何かに似てる、ああ、そうだ
パパがママを殴る音、ファ、ファ、ファファ
指しゃぶりの欲求が、息を吹き返し蘇る
親指に嫉妬していた人差し指が
幼心に甘噛みにされ、少しふやけて赤くなる
ママ、ママ、ねぇママ
母離れ、あんまり遅けりゃ指落す
ファ、ファ、ファファ
鍵盤を押し込む度ごとに、人差し指が悲鳴を上げる
縫い付けられたファの口が
歪にゆがみ、歯軋りファファファ
幼心がファファファ
首と指先、以心伝心
パパ、パパ、パパ
ファファ、ファファ、ファファ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます