陰陽師・あやかし系の書棚

花闇の帝都に瑞花咲く(カクヨム)

【花闇の帝都に瑞花咲く】/菅野美佐様

https://kakuyomu.jp/works/1177354055080885155

掲載サイト・カクヨム、小説家になろう

10万文字、完結



 大正十二年の関東大震災から一年後の東京が舞台。

病床の兄の代わりに当主代理として陰陽師の役目をこなす十五歳の雪乃と、雪乃の家に居候する見た目も中身もへらへらちゃらんぽらん、なのに術の腕は確かな二十二歳の貴之が東京に巣食う人の精気を喰う妖、殺生鬼と戦います。


大正時代の世界観ゆえにカタカナ用語が少なく、文体も硬派寄りなので縦読み仕様もオススメです。



◇◇◇

▼個人的な見どころポイント


*大正ロマンな女の子

★★★★☆

 陰陽師のお仕事バージョンや女学生バージョンなど、雪乃が纏う着物の描写が緻密で、着物の色彩が脳裏に豊かに浮かんできます。

殺生鬼との最後の対決時は、雪乃は陰陽師の服装でイメージする時によくある白装束ではなく紅の着物で挑みますが、対峙場面の情景と相まってとても優美でした。



*年の差、ええなぁ……レベル

★★★★★

 照れ隠しでもすぐに手が出るツンツン雪乃の日々の変化に目敏く気付きながらも、年上らしく見守るデレデレ下僕の貴之……うむ、微笑ましい。微笑ましいSM(やめぃ)


 十五歳と七歳年上の二十二歳の組み合わせは現代だとなんというかまぁアレなんだけど(アレの部分は察して)、大正時代ならありでしょう。まだ十代でお嫁に行く時代でしたからね。

雪乃が二十歳の時に貴之は二十七歳だし!ほら、全然ありよ(๑¯◡¯๑)


そして貴之が作った式神さん達が可愛かった。


余談、安倍晴明の屋敷跡にある京都の晴明神社は良いところです。

御神木を囲うベンチに座ってボーッとするのが私のお決まり。そして何故かあそこは蚊が元気。元気過ぎてもしや君たち晴明さんの式神か?と疑う。

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