すべてが理解できない

【すべてがFになる】/森博嗣

講談社文庫


 この作家の文章を読んでいる時は、あれ? 私ってもしかして頭良い? と錯覚する。

実際は思考回路はショートしまくりで残念なんだけど、彼らが繰り広げる洒落の効いた会話が脳に心地よく響く。私は彼らの「会話」を楽しんでいる。


 理系ミステリと言われる有名なやつ(説明ざっくり)

森博嗣といえば【スカイクロラ】と言う人もいるが私は断然こっち派。

綾辻行人もAnotherではなく館シリーズ(このあと館シリーズも書くよ)

わかりやすくTHE、ミステリーしていないとダメなんです。


 【すべてがFになる】はS&Mシリーズの一作目。別にSとMだからってやばいことしてるんじゃなくて、メインキャラの二人のイニシャルがSとMなんだよ。


 綾野剛さんと武井咲さんで2014年にドラマ化。キャスティングに最初はしっくりこなかった原作過激派の私だけど今はこれはこれでいいと思えてる。役者って凄い。


 綾野剛さんがS役、武井咲さんがM役。

……誤解のないように言うと二人が変なプレイをしてる作品ではない。なんで森先生はこんな誤解されるシリーズ名にしたんだ。初見さんへの訂正が大変じゃないか。


でも変なプレイはしていなくてもヤバい事件は起きる。

「天才」とは何か。どうしてこの結論になった?


赤の魔法に黄色い扉、レゴブロック、花嫁衣装、捨てた紫のワンピース、孤独な数字の7、仮想空間の海中で煙草は吸える?

理解したくない理解できない、それが面白い。


 私は凡人だから、天才に手を伸ばす。

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