第12話 そして傍に
※性描写有り・R15
ㅤㅤㅤㅤㅤ―― Side
――
スイッチが入っているのを我慢していたが、そろそろ限界だ。
勘ぐりもせずに私を部屋へ通す
もっと危機感を持って!
今目の前にも一匹の狼が!
ふふふ、
部屋へ着くと
ちょっ――――と我慢できないので、適当に話を終わせる。
「それより、・・・・・・キスしたい」
グッと
拒まれないのは解ってるけど、誠意として許可を取る。
いいよ、と許可が出たので早速頂く。
重ねるだけじゃ物足りない。
舌を入れ吸い上げる。
お互い吸い合った。
深いキスの仕方、解らないと思ってたけど、衝動の赴くままにやったらそれらしいのが出来てる気がする。
本能って凄い。
キスを唇から、頬、首筋へと移動しなが時には舐めたり吸ったりしながら繰り返しスタンプする。
そして見えてきた非常に魅力的な鎖骨にむしゃぶりつく。
ああ、
「――
夢中だったせいか名前を呼ばれてたことに漸く気づいた。
泣てる。
え!?
「え!?」
嫌だったのかな!?
それとも痛かったとか??
「な、なんで泣いてるの!?」
「解んない」
わかんないって言われても困る。
えーと、どうすれいいの!?
「多分、嬉しいから?」
っ。
〜〜。
はぁ〜。
「そっか」
よかったぁ〜〜!
本当によかった。
疑問系なのが気になるところだけど、
行為が嫌でないのならやっぱり嬉しい時の涙だろう。
いや、涙は、悲しい時に一番出る気がする。
感情をあまり顔に出さない
嬉しい?
それにしてはどこか悲しそうな、
切なそうな、が一番しっくりくるかな。
胸をかきむしりたくなる。
その顔を、わたし以外誰にも見せたくない。
誰にも渡さない。
嬉しさと共に切なさも入り混じった涙。
「好きだよ、
もう、切ない思いはさせない。
「私も。好きだよ
そう言って頬えむ
もう昨日までとは違う。
気持ちは重なっている。
わたしは、今、
心を、身体を求める。
キスを。
もっと先を。
泌部に手を這わせれば悶える
感じて鳴く声も可愛い。
それだけでも酷く興奮する。
達した顔も凄く唆る。
これは無限ループの予感。
でもまだ最後の秘境が残っている。
「入れていい?」
大事なことなので許可を取ります。
完全に出来上がった顔でいいよと言われてわたしの股間もキュンとなる。
痛がるような直ぐに止めれるように。
身じろぎして反応を示すけど痛がってるか解らない。
拒否られてないので続けて良いと判断して更に奥へ進める。
人差し指と中指、指の付け根まで沈み込ませた。
わたしの指が
実感。
わたしは
その実感で感情が昂ぶりそうになる。
痛がらせるのが怖くて
わたしの手で
全身が痺れ感覚。
自分自身のそれじゃ受けたこともない強い刺激がわたしを襲いあっという間に達してしまう。
その後も
いつの間にやら上下・攻守は入れ代わり、わたしは
ちょっと
他人との経験を疑うわけじゃないけど。
遠慮がちに
痛みもあるけど、快楽がその上を行く。
自分でも入れたことのない奥、
奥は変な感じがするだけだけど、入口は感じている事が
次第に、奥、入口、外の突起、と同時に攻められ強い刺激に全身が跳ねて達する。
途端、今までと比べものにならないほどの刺激に襲われる。
多分わたしの方は、はばかりもなく喘いでいるのだろうがそれどころじゃない。
頭の中がまっしろになる。
強い刺激に身を委ね、断続的に襲ってくる絶頂、何度も連続で達した。
人生初のSEXで、人生初の連続イキを味わって、わたしは意識を手放した。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ≫≫≫≫≫≫
目を覚ますとまだ暗かった。
隣に眠る
目元に涙が浮かんでいる。
今度こそ幸せからくる嬉し涙だと感じる。
瞼にそっとキスを落とす。
涙を舐める。
もう一度寝よう。
おやすみ
朝、何か動く気配がして目を覚ます
「ごめん
まだ寝てていいからー、と
ここは――、
そうだ、
・・・・・・
当たり前か。
全身気怠さが残る原因を思い出して一人悶えた。
しばらくして、朝食の用意が出来たと呼ばれる。
普通なら用意を手伝うべきなのだろうが、わたしが料理が壊滅的な上に、台所に誰かが同時にいる事を
邪魔なんだそうな。
小学生の時からすでにそう言っていた。
リビングに行くと二人分の朝食が用意されてる。
トースト、サラダ、スープ、オムレツに厚切りされたチーズとカリカリベーコンが添えてある、洋風で実に美味しそうな料理だ。
「ごめん、昨日ご飯炊かなかったから洋食になった。ミルク粥ならあるよ」
「全然大丈夫。普段和食だから新鮮」
因みに
ミルク粥も
二人で食卓を囲む。
何だか新婚さん気分。
母が(わたしの)嫁に欲しがった気分がわかる。
元から美味しい
食事が終わって
もう!
また無警戒に愛らしさを振りまくー!
後、隣に座ったのも無意識かもしれないけど、でもすぐ隣に座ったその距離感が無性に愛おしいくなった。
わたしは衝動を
「ふにゃ!?」
え?
今の
猫? 猫なの!?
いや、多分、うわって言うのを噛んだんだろうけどさ、ちょっと可愛すぎない!?
抱き着いたから顔見れなかった、おしいことした!!
「!? どうしたの?」
突然抱きしめられて驚く
「隣に座ったから」
「隣に座られたら抱きつくの?」
「だって
「あぁ」
そう、この間は、まるで避けるように、って言うか実際避けられたんだろうけど、離れた所に座られた。
「だから、隣に座ってくれたのが嬉しくて」
「 ・・・・・・ごめん」
「いんや、嬉しいんだって!」
「そっか、それなら、うん。良かった」
抱き締めていた体を少し離して
目は、不安はない、そう言っている。
うん、可愛い!
ヤバい。
キスしたくなった。
これはしていいってことだよね?
わたしがキスしようとしたら
どちらからともなくキスをした。
もう、する事前の許可はいらない。
私達はお互いがお互いに踏み込んだ関係なのだ。
キスし終ってから少し経ったけど・・・・・・。
離したくない。
不意に、
何コレ超可愛い!
抱き締めた腕の力を少し強くする。
じ〜んと嬉しさが込み上げてくる。
嬉しかったからこそ気づく切なさ、感動。
これからは純粋な嬉しさ・喜びで塗りつぶして行こう。
悲しいことなどからは一生避けられるとは勿論思っていない。
でも、それ以上の喜びを与えて塗りつぶしてみせる。
昨日のに一つ追加で、覚悟を心に刻む。
もう手放したりしない、絶対に――
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ―― Side
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ第一部 完
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