死者の通学路

作者 片瀬智子

144

53人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

非常に丁寧かつ緻密に作り込まれた「通学路を舞台としたホラー短編」の頂点です。私もこのコンテストで同じジャンルの作品を沢山読んできましたが、これより完成度の高いものはちょっと記憶にありません。

主人公と友人の境遇、二人の信頼関係、家族構成、そして過去にあった悲劇。
それらの詳細を語り切った後で「学校という公共の場で語られる百物語」へと舞台は移り変わります。そこにどのような繋がりがあるのか、少しずつ謎が解き明かされる急展開は快感すら伴う読後感です。

ここに無駄となる不要なものは一単語とてありません。
最後に待つ恐怖と衝撃を生み出すために全ては厳選された必要不可欠なパーツなのです。

正に大賞となるのも納得の名作。
ホラー好きであれば是非!

★★★ Excellent!!!

何気ない日常風景である、女子同士の他愛ない会話。主人公の少女・朝香は、押しの強い友人・茉子に誘われ、しぶしぶ怪談話に付き合わされます。
親友との温かい思い出、自身に起こった不幸など思いを巡らせるうちに、朝香の口から語られる“ある儀式”での出来事。胸の内に秘めていたそれが鍵となり、ひとつまたひとつと事実がつながっていき、朝香はやがて暗い淵で待っていた真実へとたどり着きます。
裏返った感情の行き先を思うと背筋が凍ります。

本当に怖いのは霊ではなく──。
怪談話の本当の姿は、本編でお確かめくださいませ。