第4話 書き直したい病

好きじゃない人も多いかもしれないけれど、

私は改稿が結構、好きな方。


長いお話の場合、書いていると、だんだん、

どんどん書き直したくなってくる。


「最初の方、気になりませんか?」と心が声をかけてくる。



大幅に書き直すわけじゃなくて、

気になるのは語尾や言い回し。


黙読した時のリズム感。文章の切りどころ。

改行のタイミング。


勢いがついていると、つい一文が伸びてしまって、

ビックリする量になることがある。


そんな長文を見つけては、ぷちんぷちんと短くする。


無用な主語や装飾もガンガンカットする。

まるで文章の断捨離だ。


やり過ぎて意味不明になったりするところもよく似ている。



かつてしていた一番の改稿は、

三人称を一人称に変更する作業。


名前だけじゃなくて、主観が変わるので描写も変わる。

時々うっかり見落として面白いこまったことになる。


それをあとで見付けて、また改稿する。



物語の先を書きたい気持ちと

前に戻って書き直したい気持ちは、

いつもせめぎ合っている。

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