第4話
「だ、ダンジョンが崩壊したあ!」
地上に戻ると、都市は大パニックに陥っていた。
建国から一度たりとも攻略されていないダンジョンがコアを抜かれて崩落したのだ。
誰もが混乱し、泣き叫び、中に埋められた冒険者を掘り返そうとしている。
愚かなことだ。弱者は生きていても害しかなさない。
雑魚は冒険者などせず、畑でも耕していればよい。
それを拒否した時点で、罪深いのだ。
「ギルド長も死んでるしダンジョンも崩れるし! 何が起こってるんだ! なあ兄さん、あんた何か知らないか?」
「知らん、触るな」
「ぎゃっ」
馴れ馴れしくも俺に喋りかけてきた市民を俺は跳ね飛ばした。壁にぶつかった市民はべそべそと痛みに泣いている。
痛みか……だいぶ前に超越した感覚だ。
俺は前世で不健康だったために、常に痛みにさらされていた。
だが、もうそんな心配はいらない。
俺は無敵の肉体を手に入れたのだ!
「どうなさいますか、レイジ様。今後のご予定は?」
「ふふ、この混乱っぷりが気分がよい。もう一泊くらいするか」
「さようでございますか。では、宿の手配を」
「うん……」
俺はアリシアを抱き寄せた。豊満な肉体が俺の手を楽しませる。
「れ、レイジ様。このような往来でそんな……」
「今夜は楽しもう。俺をコケにした都市の死亡記念だ」
「は、はい……」
アリシアがとってくれた宿でその夜、俺はたっぷりと彼女を楽しんだのだった。
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